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ギチギチに詰め込まれた伏線:ドラマ『ブラッシュアップライフ』※3話まで

 現在日テレで毎週日曜22:30~にて放送中のドラマ『ブラッシュアップライフ』を1~3話まで観ました。

 本作はお笑い芸人のバカリズムさんが脚本を担当しており、初回放送直後に友人から「ほんと面白いから観たほうが良いよ!!」とオススメされていた作品。バカリズムさん脚本の連続ドラマはこれまで『素敵な選TAXI』や『黒い十人の女』などがあり、いずれも別の知人・友人からオススメされていました。今回でバカリズム作品を耳にするのが3回目なのとTVerで後から観れるようになっていたので観てみることにしました。

 するとこれがめちゃくちゃ面白い!! 1話目を観終わったところで続きが観たくなり、そのまま3話まで鑑賞。いやーこんなにも面白い作品が無料で観れるなんてすごい時代だなとちょっと感動してしまいました。(民放ドラマが無料で観れるのは昔からですが笑)

 あらすじとしては安藤サクラ扮する地方の役所に勤める33歳の独身女性・近藤麻美が車に轢かれて死んでしまうところから話は動き出します。"死後案内所"で言い渡された次の転生先はオオアリクイ。微妙な転生先にオオアリクイ以外になる方法はないかと聞いたところ「もう一度自分の人生をやり直して徳を積めば好きに転生先を選ぶことができる」と言われます。かくして浅みは33歳までの記憶を持ったまま0才児からやり直すことになるのです。

 このドラマの面白い点は以下の3つ。
 1話目をそこそこネタバレしつつ解説してきます。

 

 まず1つ目が「時代を感じさせるアイテムを巧みに織り込んだ会話劇」です。

 1話目の前半は主人公・麻美の独身アラサー女性の日常が描かれます。小学校時代からの友人と月2で会って、お茶して、プリクラを撮って、カラオケに行ってという行動パターンにリアリティがありすぎます。そして会話がいちいち面白い。

 会話も「中学時代の優等生だったあいつは今パイロットになってるらしい」という近況報告から「優秀なやつの話を聞いてると劣等感感じちゃうから、ダメなやつの話はないの?」と返したり、それを受けて「クラスの陽キャで歌手志望だったあいつは、結局芽が出ず学生時代から応援してくれてた奥さんと離婚して、今はバイト先に年下の子とデキ婚して必死に働いてる」という話をしたり、会話のレベルの低さがいちいち共感できます。

 他にも、中学生の頃なんとなく学校にゲームボーイアドバンスを持っていったら教師に見つかって取り上げられてしまった、買ったばかりの『逆転裁判2』が刺さったまんまだったのに悔しいというエピソードを繰り出したりする。なんでよりによって『逆転裁判2』やねん。みんなで行くカラオケも最初はアニメ『鬼滅の刃』の主題歌の最新の曲を歌うものの、後半には『ココロオドル』『SecretBase 君がくれたもの』のような懐メロを歌う。そうそう、この世代って『ココロオドル』と『SecretBase』歌うんだよな(笑)

 友達とカフェでささやかなお誕生日会をやるのだけど、自分だけケーキに花火が刺さったものがもらえなかったどうのこうので揉める。自分は別にやってほしいというわけではいのだけど、過去に同じ店で別のメンバーが花火付きでお誕生日会をやっていたので、店員から「あの子はやってもらえてない」と思われるのが嫌なのだと言ったりする。この小さくてしょうもないやりとりがバカリズムさんらしくて笑えるのです。

 

 2つ目が「伏線がぎっちり詰め込まれた秀逸な脚本」です。

 1話目の前半パートは小気味よくて笑える会話劇が展開されるのですが、観ているときは「正直ちょっと長いかな~」なんて感じていました。しかしそれが後半になると怒涛の伏線回収を見せます。

 例えば序盤で麻美のお父さんが靴にヘソクリを溜め込んでいるものの家族にはバレバレというエピソードが出てきて、それがお父さんの家内内での立場のなさを表していたりするのですが、この数秒の何気ないシーンが後半で多いな役割を果たします。

 ネタバレになるのでこれ以上は伏せますが、よくもまぁここまで違和感なく前半で伏線を張って、それを後半で回収できるなと感心するばかりです。

 

 3つ目が「1話で映画1本分の満足度」です。

 1話目は幼稚園時代をやり直すのですが、大人の目線を持っていると子供の送り迎えを熱心にしているパパが先生と不倫をしようとしていることに気づきます。1回目の人生ではその後パパは奥さんと離婚、先生は懲戒解雇になっていることを思い出し、二人がくっつくことをなんとか止めようとします。しかし幼稚園児にできることなど限られています。二人が談笑しているところを毎回邪魔しに行っても関係はどんどん親密になっていきます。

 ここで「幼稚園児がどうやって二人の不倫を止めるのか」というところでハラハラドキドキの大サスペンスが繰り広げられます。1つの話で2種類のジャンルが見事に融合していて満足感が「いやーほんと1時間で楽しませてもらったな」となります。

 

★★★★★

 本作唯一のデメリットとしては1話目から伏線を張りまくりなので、途中から話を見ちゃうと魅力が半減してしまうんじゃないかなということです。

 2023年1月23日現在、TVerでは全話観れるようになっているのでこちらを使って興味がある人はこちらから観返してみてください。

 僕は久々の当たりドラマなので、最終回まで全部追っていきたいと思います!

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