2025年現在、Web系において未経験からのエンジニア就職はもとより、転職でも簡単には内定が出ないという話を同時に多方面から聞いて驚きました。
僕自身はフリーランスの組み込み系エンジニアとして働いているのですが、ちょうど数日前に現場の偉い方(部長)と話をしたときに「最近若い子で組み込み系を志望する子がいなくて本当に困っている」という話題で盛り上がりました。部長いわく、特に文系出身となると9割がWeb系志望、たまにスマホアプリ系がいるぐらいで、組み込みとなるとまず見かけないとのこと。
―まぁこの辺りは分からなくもないですよね。「ITエンジニア」や「プログラミング」と聞いてまず最初に連想するのはGoogleやFacebook、AmazonのようなWebサービスで、組み込み系たる家電や車のプログラミングとなると大学の工学部にでも行っていないとイメージを持つこと自体が稀です。
僕の今のエンジニア転職市場のイメージとしては売り手市場も売り手市場で、一定のスキルがあればエンジニア就職/転職には困らない印象でした。しかもこの「一定のスキル」というのも基本情報技術者試験に合格しているであるとか、IT業界で1年以上働けたというぐらいのレベルです。しかしそれはあくまで組み込み系だけの話のようで、Web系だと書類を何十社と送ってやっと1社内定が出るぐらいの市況感だそうです。
部長から「東城さんはどうして文系卒未経験から組み込み系に来たの?」と問われたので「新卒で家電メーカーの事務職に就いたので、その流れで組み込み系のエンジニアになりました」と回答しました。職場の周りの人に組み込み系に来た理由を聞いてみても大半が「配属で無理やり組み込み系に投入されたから」という理由でした。
特に未経験の場合、組み込みに挑戦するハードルって無茶苦茶高いんですよね。組み込みをやろうと思うとマイコンが必要になるし、エラーが出たときもコードが間違っているのか配線がミスっているのかハード自体が壊れているのか、トラブルシューティングがものすごく難しい。その点Web系はハード的な要素を考えなくてよいから、初心者が挑戦するのにはそこまでハードルが高くなくてよいですよね。
でも未経験からエンジニアになるボーナスタイムって意外と短かったんだなと思います。僕が(組み込み系)エンジニアになったのは2017年前後だったと思いますが、その時代は全くプログラミングを勉強していなくてもIT企業にはとりあえず入れましたから。Progateをやったぐらいで就職できたり、副業として案件を取れたのも2018年の末ぐらいまでが限界だったんじゃないかなぁ。今だとProgateをやったぐらいでエンジニア就職は絶対無理ですよね。
ProgateやTechAcademyなどのオンラインでのプログラミング学習環境が本格稼働したのが2015年ぐらい。コロナが始まって、出社しなくても仕事ができてしまうWeb系エンジニアに注目が集まるのは2020年ぐらいなので、2015~2020年の間が未経験から挑戦するにはいい時代だったのでしょうね。
たまに「今どきの若い奴らは学習環境が揃ってるから未経験でエンジニアになれていいよな~」とのたまう人がいるのですが、今エンジニアになろうと思うとスクール卒業は当たり前&高品質ポートフォリオは必須ですからね。学習環境が揃うということは勉強してないと「なんで勉強する手段があるのにやってこなかったの?」と問われてしまいます。
そう考えると僕は本当にいいタイミングでエンジニアに転身できたと思います。自分はビジネス系インフルエンサーのテツヤマモトさんやマナブさんに触発されてエンジニア挑戦とブログ開設をしたのですが、このお二人がいなかったら自分はどうなっていたかなとよく夢想します。特にマナブさんは胡散臭いビジネスインフルエンサーとして各所で揶揄されますが、もし彼らが「エンジニアは稼げます!」と鼓舞してくれなかったら僕は挑戦してなかったと思います。
あのときIT業界というかビジネスインフルエンス界隈は活気づいていて、特にITだと「未経験からでも1年で年収1000万/フルリモート/フリーランスとして自由な働き方が可能!」と盛んに謳われていたんです。結局その後で未経験から1年でこれらの条件を達成した人を僕は見たことがありませんが、それでも経験3年を過ぎたぐらいで転職して年収500万円を超過して、それなりに食えるようになった人は自分含めてゴロゴロいます。
もちろん実現不可能な煽り文句を並べるのはNGですが、でもあの当時業界に吹き荒れた「きっぷのよさ」みたいなものがなければ自分もエンジニアになることはなかったでしょう。それでいて社会人になって3年が経過しても年収が300万円から一向に上がらなかった事務職をダラダラと続けて、割と悲惨な人生を送っていたんじゃないかなぁと思います。
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最近になり僕は通勤でそこそこ長い時間電車に乗るようになったので、電車内で勉強するようにしています。そこで改めて組み込み(マイコン制御)の本を読むようになりました。
基礎に立ち返って体系立ててマイコン制御に関する本を読んでみると、今までバラバラに存在していた知識が一気に集約され、長年の疑問が氷解しました。すると電子工作が急にやりたくなったのです。
数年前にESPDuinoという中華製マイコンを買ったっきり放置してしまっていたので、それを使ってWi-Fiに接続しつつ、天気予報を小型LCDディスプレイに表示するというガジェットを作ろうとしたのです。
ところが試運転としてLチカプログラムを書き込もうとするのですが、なぜかマイコンが認識されない。ちょっと調べてみると特定のピンを短絡させつつリセットをかけないと書き込みモードにならないとのこと。そこでIO0ポートをGNDに短絡させつつリセットボタンを押すのだけれども全く反応しない。ボタンをどれだけ押せども押せども、リセット自体かからない。
そしてしばらく調査した結果分かったのですが、初期不良か何かで、マイコンに実装されてるボタン、どこにも接続されていないことが判明しました。
いやぁ、こういうことがあるから組み込みはやりたくない。
来世はWeb系に行きたい。