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フリーランスの組み込み系エンジニアとして働くことになりました!
以前の記事でもお伝えしていた通り、フリーランスのエンジニアとして働くことになりました。 といっても僕の場合は組み込み系エンジニアなので、ずっと自宅勤務ではなく週5のオフィス出社になるのですが。 ...
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会社員を辞めて組み込み(家電)系のフリーランスエンジニアとして働き始めてから、無事1年が経ちました。
「フリーランスは自由で稼げる」というイメージを持たれがちですが、実際にその立場になってみると、想像していたものとは違う現実も多くありました。環境は案件次第、いつ契約終了になるか分からない、そして何より“すべて自己責任”という重み。とはいえ、その分だけ得られるものも確実にあります。
この記事では、フリーランスとして1年間働いてみて実際に感じたことを、環境・業務内容・収入といったリアルな視点から正直に書いていきます。これからフリーランスを目指している方や、興味はあるけど一歩踏み出せていない方の参考になれば嬉しいです。
環境面について
もうこればっかりは案件ガチャ。
少なくとも自分がアサインされている現場ではフリーランスだからといっていじめられたり無茶振りをされることもありません。シンプルに鬱陶しい人もいればこちらがフリーランスなのに個人的に飲みに誘ってくれる人もいたりと、トータルで見れば自分は割といい環境に入れたんじゃないかなぁと思っています。とはいえなんにせよそこら辺はガチャですね。
自分の場合は準委任契約という、簡単に言えば「月160時間ぐらいはオフィスに出社して仕事をしてね」といった契約形態で働いているので、普通の客先常駐と変わりません。一般的にIT系の「フリーランス」と聞くとパソコン1台で自宅で時間に融通を利かせながら悠々と働いているイメージを持たれるかと思いますが、自分は傍から見ればそこらのサラリーマンと変わりません。
労働量は波があったのでなんとも言えませんが、月間平均残業時間は20時間前後な気がします。毎日だいたい1時間前後残業するイメージ。前職に比べて遥かに楽になりました。契約で定められた勤務時間があるので、それを超えるようであれば割増で賃金がもらえることもあり、向こうもあまり残業は勧めてきませんでした。
環境の話で言えば何よりも自分はチームリーダーとめちゃくちゃ気が合うのでそこは良かったですね。個人的にも頻繁にご飯に行かせてもらったり、帰りの電車も一緒になってずっと喋っていたりと、そこは本当に恵まれていました。
業務内容について
これまた本当に運が良くて100%自分のやりたいことがやれました。
僕は自分でゴリゴリとコードを書いて、自分でソフトのテストを行う仕事がしたかったのですが、昨今の組み込み(家電)系で大手企業となると自分で手を動かすということができないんですよね。そういう実作業は協力会社さんにお願いしてしまって、自社プロパーはあくまでも日程マネジメントしかしないので。
自分で手を動かせずスキルが身につかないということで前の会社を辞めているのですが、今の現場では自分のやりたかったことがすべてやれていて、むしろ「昨今の組み込み系開発現場で、ここまでフレキシブルにコードって書けるものなのか!?」と驚いています。
これは組み込み系に限った話ではありませんが、昨今はどこの開発現場でもなるべくAIやツールを使用して「人によって成果物の品質に差が出ないようにする」ものです。ところがそうやってAIやツールを推進していくと「このソフトはなぜ正常に動作するのだろう?」とコアの部分が見えなくなってしまいます。
ところが今自分がいる現場は良くも悪くも人力でコードを書いていくので、嫌でもプログラムに対する理解が深まってきます。また自分でテスト環境を触って、テストを行ってはプログラムを修正してを繰り返したので、エンジニアとしてのスキルが非常に高まりました。
やっぱりエンジニアリングは自分でモノを作って、自分で動かしてをやらないと理解が深まらないんですよね。
収入について
フリーランスなので当然の如く年収は上がりました。
「フリーランスになると税金が跳ね上がるからほとんど手元に残らないぞ!」とは言われるものの、事前に計算していた通りの額になったのでそこまで驚くことはなかったです。むしろ所得税はもっと取られるかなと思っていたところ意外といかなかったので、なんならちょっと得した気分になりました。
ただし一番キツイのは社会保険料ですね。国民健康保険の支払いが一気にドカッと来て、それがウン十万円の支払いになるので痛税感はかなりあります。そう考えると天引きってすごいシステムだなと思いました。またインボイスは後から納めないといけないものの、一旦は手元に残るので、それを投資に回してしまえばそれが収益を生んでくれるので結局インボイス分のお金は賄えてしまいました。
確定申告もAIとクラウド会計ソフトがあれば出来てしまうので、税金周りの計算も大変ではなかったですね。逆を言えばAIと会計ソフトがないとだいぶ難しいどころか、納税は不可能でした。
とはいえフリーランス初年度で、今回は税金が低く出ているだけなので来年はそれなりに跳ね上がることを考えると、少し先には「フリーランス、マジで税金がヤバい」と言っているかも知れません。
単価交渉については、当初「1年後にひとまず1万円アップ」を目指しておりましたが、そちらは実現ならずとなりました。自分が契約している会社の更に上流のところでゴタゴタしているのと、自分も思った以上にパフォーマンスが出せていなかったので、とりあえず今年度は据え置き。来年度こそ単価アップを実現させます。
フリーランスのメリット・デメリット
ここまで自分の環境面について語ってきましたが、ここからはフリーランスを目指している方に向けて、フリーランスのメリット・デメリットについて語っていきたいと思います。
メリット
正社員のめんどくさいルーティンワークから解放されたこと。
ある程度大きな企業となると形骸化しているセキュリティ教育やコンプライアンス研修、ひたすらボタンを連打するか動画を眺めるだけのリーダー研修、単なる数字あそびにしかなっていない工数報告などあるかと思います。しかしフリーランスになるとそういった煩わしいタスクから解放され、目の前の業務にだけ集中できます。
デメリット
とにかく明日の保証がない。
というよりも保証のなさを給与に変えているのでそこはしょうがないポイントかなと思います。僕がいつも思うのは「自分が道を歩いていて、それで車に突っ込まれて入院になったら即無収入になるんだよな」ということです。どれだけ自分が気をつけていても、不慮の事故に巻き込まれれば一発でアウトです。
また昨年のトランプ関税の余波を受けて元請け会社がゴタゴタしている様子を見ても、いつ自分がクビを切られるか分かったものではありません。どう考えても数ヶ月先に需要が回復して人手不足になるのは目に見えているので、なるべく人材は抱えておきたいとは言っているものの、それはなかなか難しく、そこで人材の調整弁になるのはフリーランスです。実際にトランプ関税のあおりで別のフリーランスさんは切られていたりもしました。
自分が70歳ぐらいになるまでは少なくとも2~3回は世界恐慌が来るはずなので、ただ漫然とフリーランスを続けることは非常に危険です。よほど自分の技術に自信がない限りは時間を区切って、目的を持ってやらないとダメかと思いますね。
ちなみに自分の場合は長々とフリーランスを続ける気はありません。良くてあと3年ぐらいかなぁと思っています。現状はフリーランスとして契約終了とならないよう、人材として付加価値をつけようと通訳案内士の資格を取ろうとしています。これは元々自分が文系出身であり技術一本では周りと差別化が出来ないことや、英語であればどこの現場でもニーズがあるので、通訳案内士という分かりやすい資格があれば仮にフリーランスを続けるとしても簡単には切られないだろうと踏んでいるのです。
最初のうちはエージェントを挟んだほうがいいかも
僕は企業との直契約でフリーランスをやっていますが、最初のうちはレバテックなどのエージェントを挟んでフリーランス活動をやった方がいいのかなと思います。
もちろん自分の技術力一本でゴリゴリやっていけるという人は不要かと思いますが、間にエージェントが挟まっていると機械的に単価交渉もやってもらえますし、何か現場でトラブルがあったときは間に入ってもらえます。また今の現場に不安があれば次の案件も探してくれるので、
ここまでフリーランスとして1年間働いてきたリアルを書いてきましたが、結局のところフリーランスという働き方は「自由」と「不安定さ」のトレードオフだと感じています。
フリーランスは万人にオススメできるかと言えば、安定性の面から答えは「NO」となります。ある程度年次の行った人や、特に子供がいるような方はよほど腕に自信がない限りはオススメしません。
しかし若く独身であり、フリーランスとしてやりたいことや人生設計のプランが明確な人は、自分のやりたい仕事に集中できることや、成果に対してダイレクトに報酬が返ってくることからぜひオススメしたいです。