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恋愛

高望みのメカニズム

 昨今SNSなどで発信されている女性向けの婚活指南を見ていると、みな異口同音に同じことを主張しています。それは

 「高望みをやめろ」
 「自分から行動しろ」

 ということです。

 僕も過去に何度か女性向けの恋愛・婚活に関する記事を書いてきましたが、自身の体験から同じことを主張しています。

 このブログでは前回『知人女性にマッチングアプリを使わせ、詳細なアドバイスをすることでハイスペ男を一本釣りし、半年で結婚まで導いた』という記事を書きました。そこで話の前半に僕は女性に対して恋愛のアドバイスをためらう場面があります。なぜ僕がアドバイスをためらうかと言うと、こちらが論理立てて「高望みになってしまっているからそれはやめた方がいい」と説明しても、みんなピンとこず、大抵険悪な雰囲気となって終わってしまうからなのです。

 前回のブログを書きつつなぜ恋愛・婚活市場では女性が往々にして高望みになってしまうのか、どうやったら理解してもらえるか考えていたところ、とあるnoteの記事を発見しました。それは東京でアイサロンを経営される32歳の女性が書かれた記事で、「マッチングアプリを使って複数人の男性と会ったが、相手の年収が高いほど一緒にいて楽しかった」という感想を綴ったものになります。これがまさに女性が高望みに陥ってしまうメカニズムを解説するにはうってつけのサンプルなのです。

 今回はこの記事を例に出しつつ、なぜ女性が高望みに陥ってしまうのか、その構造について解説していきたいと思います。記事の構造上、どうしてもnoteを書かれた方には耳障りが悪い内容となりますが、批判する意図は全く無いことを最初に明言しておきます。また「低スペックなお前の僻みを書いているだけ」と言われればそれまでかもしれません。自分の実体験を交えつつ話を進めますが、可能な限りデータとして出せるところは出して話をしていきたいと思っています。

因果が逆

●年収について考えるようになったきっかけ
その感覚を知るようになったきっかけは、
わたしはマッチングアプリでした!

何を赤裸々にという感じですが、
わたしとしては発見だったので書いてみます笑

マッチングアプリといえば、
今は出会いのツールとしてけっこうよくある話にもなってきてますね。

(使うきっかけなどはここでは割愛)
自分のプロフィール入力してみたところ、
いくつか連絡もらいました。

その時の自分は、
「使い始めだし、とにかく会ってみよう!」というポジティブ精神で、
まず会ってみることに。

この時に、女性はどういうところを見てるのかというのが気になるところですが、
当時の私がみてたのは
「タバコ吸わない」「20〜30代」というところであとはタイミング合いそうな人は会ってみることに。

何人か会ってみたところ、
だんだん
「おもしろかったな〜^^」という時と
「え?!」という時と、
さまざまな出会いを体験。

何度かやってると、
やっぱり、せっかく会うなら楽しい人と会えた方が良いなと感じるように。

で、
「どういう人が楽しいって思ったのだろう?」
と考察してみたところ、
気づいたのが「年収」のところでした!

アプリでいうと
年収が
・300〜600万
・600〜1000万
・1000万〜
・2000万〜
・3000万〜
・5000万〜

などとあった気がします。

で、
あった人の中で
「自分のことばかり話す」
「清潔感に欠ける」
「周囲へのグチがおおい」
「こわい」
など、感じた方々はもれなく
「年収300〜600万」となっていました。
(個人的な見解です。。)

年齢を20歳詐称していた方もいました。笑

また、年収が高いとなっている人の方が、
「仕事を楽しんでいる」
「時間の融通もききやすい」
「こちらの話も聞いてくれる」
といった、余裕のある印象をうけました!

そこから、
自然と条件の部分で「年収」をみるようになった自分が誕生しました。

本間緑:『マッチングアプリから年収について考えた』より引用

 まず最初に「話していて楽しかった人は年収が高かった」ということですが、因果が完全に逆なのです。

 この状況を正確に表すのであれば

 ×:話していて楽しかった人は年収が高かった
 ○:年収が高かったから話していて楽しかった

 になります。

 身も蓋もない話ですが、女性は相手の年収が高いほどテンションが上がるという研究結果が出ています。相手の年収が高ければ相手に興味があるからこそ自分から話題も広げるし楽しげに話も聞くので男側にも余裕が生まれ、それが好循環となり更に楽しくなっていく。逆に相手の年収が低ければ大して興味もないので男側が自分の話ばかりしなくてはならず、雰囲気が悪くなり更に女性の反応も薄くなるという悪循環が発生します。焦りと「なぜ自分ばかり頑張って話さなければならないのか」という思いでデートの後半から段々と圧迫感が出てしまうのは恋愛市場の男女においてはよくある話です。

 僕は20代中盤にマッチングアプリをかなり真剣にやりこんで、自分なりのデータも多く取っていたためこの辺の事情には詳しいつもりですが、同じスペックでも年収を上下させると女性からの反応は格段に変わります。具体的に言えば年収が低い設定のときはまずいいねは来ませんし、仮に来たところでマッチングさせてもファーストメッセージの受信率もほぼ0%。逆に高年収設定のときはいいねが多く来るのはもちろん、マッチング後のファーストメッセージも女性の方から格段に来るという結果になりました。

 男側の年収を全部伏せた状態で一通り会ってみて楽しかった順に並べ、その後「年収ドン!」をやった結果、楽しさと年収額が一致したのであればまだ分かりますが、事前に年収欄を見ずにデートに臨むということはまずないでしょう。昨今の婚活界隈で多く言及されるようになりましたが、女性は基本的に自分より年収の低い男を好きになることがありません。それは男女の年収と未婚率を表したグラフを見れば一目瞭然ですが、女性は年収が上がれば上がるほど未婚率も上がるという様相を呈しています。(逆に男は年収が上がれば上がるほど、未婚率も低下します)

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<日経xwoman:「未婚率」と年収の関係 結婚のリアルな現実>

 往々にして女性は「話してみて楽しかった人は高収入だった」と「高収入の人だから話していて楽しかった」を混同しがちです。ここだけ単体で切り取ると「東城、お前偏見が過ぎないか?」といった感じになりますが、もしこれを男性が「いや~マッチングアプリで会った子を楽しかった順で並べたら、ほぼほぼバストサイズ順と一緒だったんだよ」と言い出したら、「いやお前、それ相手が巨乳だったからお前のテンションが上って楽しくなっただけだろ」とツッコみたくなる気持ちもわかるでしょう。それと同じ原理です。たとえは最悪ですが。

 「高収入の人だから話していて楽しかった」の場合は「ハイスペ狙いの上昇婚」として後ろめたい気持ちになりますが、その後ろめたさから言い方を少しだけ変えた「話してみて楽しかった人は高収入だった」のような振る舞いをする人は少なくありません。僕の周りでも自身がバリキャリで「私が働いているから相手の年収はあまり気にしない」と言っている子のマッチングアプリの検索欄を見てみると、年収欄はバッチリ自分が稼いでる額以上を入力していることがほとんどです。もし仮に「話してみて楽しかった人は(偶然)高収入だった」があるのであれば、ここまで女性の年収と未婚率が正比例の関係を見せるはずがありません。

 

マッチングアプリのハイスペたち

 さて、僕自身もマッチングアプリを女性として登録し、ネカマとして活動していたこともある(※)ので分かるのですが、マッチングアプリにはハイスペが跋扈し過ぎです。※身分証の提示ができないので、男側のプロフィールと、マッチング後一通目のメッセージの閲覧のみ可能

 プロフィール欄に記載された年収は1000万円を超え、トップ画像はオーダーメイドのスーツを着ながらBMWの横で満面の笑みを浮かべる。二枚目にはジムで筋トレをしている最中の鏡に向かった自撮り写真。三枚目は友達大勢とのバーベキューで、しっかりと「僕は友だちが多いですよ!」とアピール。四枚目以降は高級なフレンチやら寿司の写真、海外旅行の写真、ペットと戯れている写真。そしてディズニー。

 これだけを見ていると世間的なハイスペの基準となるであろう年収1000万円を超える男は世の中にゴロゴロいるような錯覚に陥ってしまいます。

 ところが非常に残念なお話をすると、結婚適齢期である25~35歳の独身男性に絞って言えば年収500万円を超える人間ですら5%もいません。1000万円を超える男となると1%以下となります。

 つまりこれがどういうことかというと、マッチングアプリに登録しているハイスペたちのほとんどは経歴をフカシているだけです。
 仮に経歴が本当だとしても、ほとんどは真面目に恋愛する気のない遊びなのです。

 先ほど話題に挙げましたが男の場合、年収と婚姻率は見事に比例しています。そんな年収1000万円を超えるハイスペエリートが周りのコミュニティの女性に刈り取られることなくマッチングアプリに出てくる理由は一体何なのでしょう。キツイことを言えばnoteの記事の中でもあったように「低収入男は一緒にいてもつまんないし、私とは釣り合わないわ」と公然と発している傍ら、自分はなぜ全人口トップ1%以内のエリートと釣り合うと思うのか。平時は自分より格下の男を袖にしておきながら、エリートからは寵愛を受けたいというのは、いくらなんでもまかり通らないのではないか。

 ハイスペからするとマッチングアプリを使って女の子と遊ぶのはものすごく簡単な行為です。初めましてからお持ち帰りまでの手順なんて、相手によってそうそう変化するものではありません。自分の生い立ちから今やってる仕事、恋愛遍歴などを喋っていれば2時間は余裕で持ちます。遊べば遊ぶほどトークも所作も洗練され、よりお持ち帰りが出来ます。リーズナブルな焼き鳥屋でも行けば、こちらが全奢りしたところで1万円はまず超えません。これなら毎週遊んでもホテル代を合わせてもトータル4~5万ぐらいで済んでしまうのです。

 僕も20代中盤に遊んでいた頃はルーティンを完全に決めていました。決めていたというよりかは、自分のスペックなど昨日今日で変わるものではないので、初対面の相手にウケる自己紹介など自然と固定化されていってしまうのです。相手によって多少のネタの出し入れ、組み立ての前後はありますが、話す内容は決まっていて2時間であればこちらが99%話していても成立するぐらいには流れは掌握していました。「お前が一言も喋らなくてもこっちは問題ないんだぜ?」ぐらいの余裕感がなければ女の子の心をつかむなんて出来ないんですよね。

 まぁ遊び人なんてそんなものなのです。

 

高望みをしているわけではないという主張

 恋活・婚活に苦戦している女性の相談に乗り、「高望みをしてはいけない」というアドバイスをしても、それが素直に聞き入られることはほとんどありません。実際僕は女友達にアドバイスする際は「高望みをやめろ」と直接的なことは言わず「女友達と接する感じにしろ」という言い方にしています。「女友達相手だったら予約取らせて奢らせて話題も全部広げさせてってやらないでしょ? 自分から尽くしにいけとは言わないけど、相手が何か一つやってくれたら、自分も代わりにお返しをするみたいな感じで動いてみよ」というのですが、このレベルですらあまり受け入れられている実感はありません。

 なぜなら彼女たちは実際に一度はハイスペとマッチングしたことがあるからこそ、自身が高望みしているだなんて感覚がないのです。今まで一度もマッチングしたこともない格上の男を所望しているわけではなく、実際に会ったこともあり、会話も弾んだ。そしてワンナイトもしたことがある。一瞬手が届きかけたのです。

 ただこうやって一度でもハイスペと接点を持ってしまうと元には戻れません。

 こちらが黙っていても無効から共通点を見つけてくれて楽しい会話を展開し、こちらの好きなものに合わせた高めのレストランをスマートに予約しておいてくれる。「はい」か「いいえ」を答えているだけで盛り上がるような話をし、罪悪感なくお持ち帰りをしてくれる。

 このようなもてなしを一度受けてしまうと「自分はこのクラスの人間なんだ」と思ってしまうものです。こうなってしまうと格下の男とは付き合えないでしょう。格下の男に自分からいいねを送るのは損、メッセージを送るのは損、会話を広げるのは損、LINE交換を打診するのは損、店を選ぶのは損、基本相手にリードしてもらいたいけれども、いざというときに文句は言いたい。年収500万以下の男と会っても「この人は年収が低いからー」と悪いところ探しゲームになってしまいます。

 

受け入れられないアドバイス

 僕だけでなく結婚相談所や恋愛系インフルエンサーが「自分からいかないとダメ」「受け身ではダメ」とアドバイスするものの、「高望みをするな」同様、こちらも素直に受け入れられることはほとんどありません。良くて数日受け入れたところで結局「ありのままの自分を好きになってもらわないと意味がない」「相手に合わせても都合のいい女扱いされるだけ」「そこまでして婚活したくない」と言い出すのがお決まりのパターンです。受け入れないだけならまだしも、むしろ高望みし、男に高いハードルを課すこと自体「妥協しない自分」「相手が本当に尽くしてくれるタイプか冷静に見極められる自分」とポジティブな捉え方さえ始めかねません。なんにせよ「さぁ私を楽しませてみせなさい!」と言うタイプが、ハイスペから選ばれるわけがありません。

 将来結婚して共同生活をするとなれば、どちらかが一時的に損な役回りをしないといけないフェーズは必ず訪れます。そのときに「損はしたくない」という態度の女性はまず選ばれません。

 この「損をしたくない」という態度はデートの最中、無意識にでも随所に現れてしまいます。自分から話を広げようとしなかったり、お店を選ぼうとしなかったり、待ち合わせの場所を決めようとしなかったり。そうすると男としては「まぁこの子にはテキトーにおだてる言葉だけ並べて、遊ぶだけ遊んだら切るか」と心を決めるのです。

 こういう受け身な子を切るのは意外と簡単で、自分から話を広げないしデートの約束も決めようとしないので、向こうから連絡が来ても生返事だけしていれば自然と関係は終わるんですよね。たまに女の子が「男は一度遊んだら急に冷たくなる」というのは大抵一回目のデートのときに男側が「もうこれっきりで終わらせよう」と思っているからです。

 

女性にとってマッチングアプリは現代の合法ドラッグ

 女性にとってマッチングアプリはこれ以上なく楽しいツールです。

 20代中盤で東京在住なら普通にプロフィールを埋めていけばアカウントを開設して1ヶ月で1000いいね(1000人の男からのアプローチ)が来ます。そしてファーストメッセージから「あなたのような美しい女性は初めて見ました!」「全額こちらがお代は出しますので一度でいいのでデートさせてください!」と香ばしい内容に自己肯定感は際限なく上がっていきます。やる気なく生返事で適当に「はい」「いいえ」を答えているだけでこちらの好きな料理のアポが決まっています。暇になれば適当に男をおちょくって、その文面を友達同士でシェアしてキモイキモイとはしゃぐ。選んだ店が気に入らないとか、ちょっと面倒くさくなればドタキャンは当たり前。その裏で別の男に「今日ドタキャンされちゃったんです」なんて言えば大抵の男はすっ飛んで来ます。こんな環境で誠実にやり取りできる方がどうかしてる。

 こんな生活を3ヶ月もやれば脳は完全に破壊されてしまいます。

 マッチングアプリをやり始めた当初は男が面白いように釣れるので真面目に付き合うきもなくダラダラと続けていて、30歳を目前にすれば明らかにいいねも減ってくる。そこでやっと真面目に婚活しようと思う頃には自分から相手に合わせる術などとうに忘れてしまっています。ではここでひとつ仕事も本腰入れてやろうと思っても、急にできるようにはなりません。その裏で今までドツキ回してきた低スペたちは真面目に仕事をしてきて、チラホラと昇進もし始めています。そこで過去には袖にした男たちに慌てて連絡をとっても、その男たちには相手にされません。あぁなんであのときあんな態度をとってしまったのだろう。

 どうにもならない現状に段々と腹が立ってきて、おかしいのは自分ではなくこの世の中ではないかと思うようになります。ハイスペたちはみな自分のことを「君は頭が良い」と言ってきた。そんな自分がなぜ社会から相手にされなくなりつつあるのか。そうだ! 自分が仕事ができないのも男たちが徒党を組んで女性差別をしているからだ! いいねが来ないのも日本の男が幼稚でロリコンばっかりだからだ!

 僕はもう既に30歳を超えているのですが、最近僕の周りでもこういった考えをする女性がチラホラと現れ始めました。つい2~3年前には恋愛市場で好き放題やっておいて30歳になり適齢期の男性から相手にされなくなった子からすると、こういった「日本の男はロリコン」「社会が女性を差別している」という話は、まるで曇り空に一筋の光が差したかのように、自分の抱える悩みをすべて一気に解決してくれるんですよね。ちなみに日本の男が年下の女性が好きというのも、男は女性に対してはせいぜい「若さ」ぐらいしか求めるものがなく、自分より社会的なスペックが下な女性とも平然と結婚していきます。

 また仕事で男女で賃金格差が生まれてしまうのも女性が自分よりも高収入の男としかマッチングしようとしないのが原因です。子供が生まれればどちらかが労働時間を減らして育児をメインとしなければなりませんが、より稼いでいる方の夫にはそのまま仕事を続けさせた方が世帯収入が多くなるので、結果として統計グラフとして見たときに男の方が賃金を多く稼げるように見えてしまいます。

 結局マッチングアプリは現代の女性にとって合法ドラッグなんですよ。マッチングアプリが登場するまでは自分と年収のレンジが2ランクも3ランクも上の相手と出会うのは不可能でしたが、それがアプリのお陰で簡単に出会えるようになってしまった。そして一度その快楽を知ってしまうともう元には戻れない。今まで普通にやりとりしていたロースペックな相手にはときめかなくなり、もっともっととハイスペックな男を追い求めてしまう。そして適齢期を超えた頃にはハイスペしか愛せない体になってしまう。

 出会いのない男女に数多くのマッチングの場を与える希望のアプリだったはずが、どうしてこなった。

 今すぐシ○ブ(マッチングアプリ)はやめろ!!

 

 マッチングアプリに関するデータを出してる機関・人間でマッチングアプリのことを肯定的に捉えている人はほとんどいません。ただし僕は前回の記事でも詳細に書きましたが、ちゃんと自分の立ち位置を正確に理解して、正しく使えば非常に良いツールだと思うんですよね。実際僕の周りでも男2人、女2人を結婚まで迎えているわけですから。

 女性がつい高望みしてしまうメカニズムを知り、そしてそれを踏まえた上で行動すれば、無駄に悲しみ傷つく人も減るのではないかなと思っています。



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