恋愛

美人コンサルタントは非モテ男性を救う夢を見るか

 最近お綺麗な女性が非モテ男性に向けて1時間数万円の料金をとって恋愛コンサルティングを行ったり、モテテクニックが詰まったとされる有料noteを販売している様子がネット上で散見されるようになりました。

 彼女たちは美人故にそれなりに恋愛経験もあり、自身を恋愛コンサルタントや恋愛アナリストなどと名乗ってもっともらしい事も言うのですが、その内容を見るとやはり生まれながらにしてモテてきた女性の言うことにしかなっておらず、どうにも非モテ男性に役立つようなアドバイスは出来ていない気がするのです。

 

 僕自身もかつては猛烈な非モテで「どうやったら非モテを脱却できるか」ということを真剣に考え、恋愛市場でそれなりに泥水をすすってきた人間です。※1
 現場で泥水をすすってきた自分の経験から考察するに、美人恋愛コンサルタントはどうやってもその性差の構造上、非モテ男性を救うような有益なアドバイスができそうにないと思うのです

 その理由は以下3つの理由にまとめられます。

  1. 優れたサービスを受けるということと提供することは根本的に違うから
  2. 非モテマインドは短時間のコンサルティングでは抜けないから
  3. 理論を知っていることと実践することには絶望的な乖離があるから

 

 今日はこのことについて深堀りしていきたいと思います。

 ※1.泥水をすすっただけでモテ男になったわけではない

優れたサービスを受けるということと提供することは根本的に違うから

 まず、現在恋愛コンサルタントや恋愛アナリストを名乗るお綺麗な女性がなぜ自分には非モテを救えると考えるかというと、自身が美人故にハイスペックな男性と接した経験が豊富にあり、そしてそこで見てきたハイスペの振る舞いを非モテにインストールできれば彼らの人生を劇的に改善できるものだと思っているからなのです。

 まずここに大きな落とし穴があるのですが、優れたサービスを受けてきた人間が必ずしも優れたサービスを提供できるかといえば、そうではないのです。

 優れたサービスを受けてきた人間が優れたサービスの提供者になろうと思うと「自分がどういう時にどういう感情になり、そして相手にどんなサービスをしてもらったから自分は心地よい気分になったのか」ということを隅から隅まで言語化出来ていないといけません。

 そして恋愛の一番難しいポイントは、相手(女性)がこうして欲しいと望むことを100%実行したとて好かれるどころか逆に嫌われることのほうが多いという現実があるのです。

 

 例えば巷の女性によくある傾向で、口では誠実で優しい男性が好きと言っておきながら毎回モラハラ浮気DV男に引っかかってしまう人っていますよね?

 モラハラ浮気DV男に引っかからないとしても、誠実で優しい人が好きだと言っておきながらいざそういう男がやってきたら「なんか違う」と言って即座に切ってしまう女性もかなり多いと思います。

 なぜこんな現象が起きてしまうのでしょうか。

 

 例えば男女の会話の中でよく挙がる「出会いがない」というキーワード。

 こちらは男女の認識の違いからくる古典的な引っ掛け問題なのですが、男女において「出会いがない」というのは大きな差があって、男にとっての出会いがないというのは年に一度も新規の女性と食事に行く機会もないことを指し、女にとっての出会いがないというのは月イチで新規の男と食事に行ったりするけれども、どれもピンとくる男はいないという話なのです。

 マッチングアプリをやってみればこの男女の違いは明白で、男の場合は自分の顔写真を載せてそれなりにちゃんとした自己紹介文を書いていても月のいいね数が10にも満たないというのはザラで、女であれば顔写真なし自己紹介文なしでもいいね数が100というのは珍しい話ではないのです。

 なのでそもそも男女の間で「出会いがない」の定義が違う。

 そこの違いを非モテは分かっていないので、女性が「出会いがない」というのに対して真剣にアドバイスをしてしまうんですよ。

 そうすると女性側も「いや、私あんたみたいに丸っきり出会いが無いわけじゃないんだけど。それなりに男からも誘われてご飯行ったりするし」と段々イライラし始める。だけれども向こうは善意でアドバイスしてくれてるし、自分から「出会いがない」と言った手前、無下にすることもできない。

 そうなると女性側は次第に「あー、もうなんか違うわー、ないわー」となるわけですよ。
 そして店を出て電車乗って帰る時にLINEをブロックする

 その時男側としては「向こうの悩みに真摯にアドバイスしちゃったぞ!」といって悦に浸っているわけですよ。「よし、向こうも自分の誠実さに気づいてくれたはずだから、次のデートで告白するぞ!」となって帰りの電車で「また次もご飯行こうねー!」なんて言ってLINEを送るのですが、既読が全くつかない。それで不安になって調べてみるとブロックされている。
 「えっ、向こうが『出会いがない』って言ったからそれに真摯に相談に乗ったのに、なんで俺ブロックされないとダメなの!?」となるわけです。

 

 僕は今こうやって男女の認識の違いを実例を挙げて分かりやすく言語化からしたからこそ読んでいれば「そりゃ男側、お前がアカンでしょ」と思えますが、今まで非モテをやってきて女性のことをよく知らないまま人生を過ごしてきた人間が、誰かに言われることなくこの男女の認識の違いを自分で気づくことは難しい。
 上のような例は極端かもしれませんが、男女の間ではこのような認識の違いから来る小さな小さな違和感がボディーブローのようにジワジワと効き、それがある一定のラインを超えると女性側は「もう無理!」となってしまうのです。

 しかし一つ一つの事柄はとても小さなことなので、なぜ自分が相手を無理だとジャッジしたのかが説明できない。だからこそ最後に出る言葉が「なんか違う」なのです。

 

 この性差に基づく違和感に気づくためには莫大な数のトライ&エラーが必要になってきます。

 そしてどれだけ女性の扱いが下手でいようとも、相当数の女の子と出会っているとたまには最後までうまくいってしまうことがあるわけですよ。

 そうすると相手の女の子が最初は「私恋愛経験が少なくて」とか「出会いがなくて」とか言っておきながら実は経験人数がそこそこ多いということが分かったりするわけです。

 「えっ、でもさっき『私、恋愛経験が少なくて』って言ってたじゃん」

 「いや、遊びは恋愛にカウントしてないから」

 なんてケロッとして女の子は言うんですね。

 

 今回はたまたまそういう子を引いちゃったのかな、なんて思っている中で別の子とうまくいくと、やっぱりその子も同じ様な事を言うわけですよ。

 そうするといよいよ「(ちょっと待てよ、女は自分で出会いが少ないとか恋愛経験が少ないとか言いがちだけど、それって嘘なんじゃね?)」と思い始めてきます。

 

 そこで次からは女の子が「私出会いがなくて」と言い始めても「(あーこの子なんか言ってるわ)」としか思わなくなり、果てには「じゃあ最近デートしてないんでしょ? 今から俺とデートしようよ」などとうまいことを言って店を出ていきなり手をつなぐようになったりするわけです。

 

 女の言うことを余裕で聞き流し、スマートな動作ができるようになる。

 これが "自信のある男の動き"と呼ばれるものなのです。

 しかしこの自信のある男の動きも莫大な数のトライ・アンド・エラーから生まれているもので、ただ単純に女の言うことを聞き流せばいいという問題でもないのです。
 幾多もの失敗の中から「何を真剣に聞かなくてはいかないか」「何は受け流せばいいか」理解していないと、ただ単純に人の話を聞かない嫌な人間にしかならない。

 

 翻って美人コンサルタントの話をすると、生まれながらにしてモテてきたであろう美人コンサルタントが上記のような男女の間に生まれる認識の違いや違和感の構造に気が付けるのでしょうか。

 黙っていればハイスペックな男性が寄ってきて、受け身姿勢でハイスペのスマートな振る舞いに接してきた人間にはかなり厳しいと思います。

 ましてや、恋愛において男側がすべきは「女の本音と建前」を見破ること。

 そして今までの人生で本音と建前を巧みに使い分け、いい思いを散々してきたであろう美人コンサルタントに、過去の自分を否定するようなメソッドを非モテ男性にインストールすることはかなり難しいのではないでしょうか。

 

非モテマインドは短時間のコンサルティングでは抜けないから

 20数年かけて培ってきた非モテマインドはたかだか2~3時間コンサルをしただけでは絶対に抜けません。

 非モテマインドから来る非モテ仕草は至るところに現れてしまって、モグラ叩きのように一つ一つ時間をかけて丁寧に潰していくしか無い。

 

 例えばチャラ男の間では定説となっている「LINEのメッセージは短文即レスで。事務的な連絡以外はしない」と教えたところで、非モテはこれを受け入れることはなかなか出来ないでしょう。

 莫大な数のトライ&エラーを繰り返していると「LINEのやり取りは好感度を上げたりはしない」と分かってくるのですが、そういった経験があまり無いうちは女の子とのLINEのやりとりをできる事自体が嬉しくてついつい長文のLINEを送ってしまうものです。

 非モテがやりとりをすればするほど1つめの理由で挙げたような男女の違いが浮き彫りになって、どんどん減点されていくだけなのです。だから下手にLINEを送るぐらいなら、そもそもやり取りをしないほうがいい。

 でもそういった実用的なアドバイスよりも目先の「女の子とやりとりができる」という快感の方が勝ってしまってついつい長文LINEを送ってしまう。
 そして山のようなブロックを受けて「もう俺はどうしたらいいんだ!」と自暴自棄になって送った淡白なLINEが意外と女の子に刺さって、そこで初めて「あれ、今まで相手のことを必死になって考えて送ってた長文LINEが全く逆効果で、適当に送った短文LINEのほうが喜ばれるってどういうことだ?」と気付きます。

 そういうプロセスを何個か経験してこそ「あぁ、チャラ男が言っていた『LINEは短文即レス。LINEは好感度を上げない』ってこういうことだったんだ」と過去に受けたアドバイスが骨身に染みて、次からやっと短文即レスができるようになるのです。

 

 非モテを治していくってものすごく地道な作業なんですよ。

 一つ治したら、あっちがダメになり。今度はあっちを治したらこっちがダメになり。その繰り返しを経て段々と色んな事が繋がってきてスマートな振る舞いができる。

 なので非モテがコンサルの人から数時間アドバイスを貰ったところで状況はほとんど変わらないでしょう。

 非モテを克服するというのはそれこそ年単位で付き合っていかないといけないものなのです。

 

理論を知っていることと実践することには絶望的な乖離があるから

 最後に非モテを脱却しようとする中で一番のネックとなってくるのが「理論を知っていることと実践することには絶望的な乖離があるから」になります。

 正直に言って男女の間柄でやらないといけないことって、居酒屋で2~3時間楽しく飲んで、店を出たら手をつないで、唇を奪いに行って、そこで「今日はもうお前を帰したくない!」って言うだけなんですよ。

 でも、こんな簡単なことでも一体どれだけの人がちゃんと実行できるかという話で。

 二十歳超えた男女で一回目がダメだったら「もう一回飲みに行ってみて様子を見てみよう」なんてなることは絶対にないんですから、ちょっと不利な状況でも一回目から果敢にゴールを狙いに行かないといけないんですよ。

 相手が全く乗り気じゃない状態でゴールを狙いに行ったら犯罪になってしまうので、店を出たらとりあえず「手、つないでいい?」と聞いてみる。それで向こうがいいと言ってきたら、手を繋ぐ。そこから先のことだって堂々と口に出して了解を取りにかかればいいんですよ。

 雑誌やネット上のコラムでは「スマートな口説き方」みたいな特集が組まれていたりしますが、"ゴールを決められる" という女子にとっては一大イベントをそんな言い回しが面白かったからという理由で心変わりするもんじゃないんですよ。持ち帰えられる気があるなら、多分何を言っても持ち帰れるし、下手なことを言って興ざめさせるよりかは真正面から言った方がいい。

 とはいえ、一回目から果敢にゴールを狙いに行けと言われてもなかなか動けいないのが人情ですよね。自分に好意があるかどうか完全に分かる前にギャンブルのような行動に打って出るって、そうできるものではありません。

 それに下手に行動に出て相手から拒絶されたら自分は傷つくはそこからチャンスはなくなるはで、どれだけ頭で「行動しろ!」と唱えたところで体は一歩も動かないんですよ。

 傷つきたくないから自分に好意があるかどうかをしっかりと確認できるまでダラダラとデートを重ねてしまう。

 「頭ではそれがベストだと分かっているのに、行動ができない」というのは非モテ男性だけでなく女性とて同じでしょう。

 好きな男がいて何回もデートしているのに、向こうが告白してくれない。

 こういう場合「ならさっさと自分から告白して白黒つけて、次に行くか行かないか決めたら?」とアドバイスしたところで「いや、女の方から告白するなんてプライドが・・・」とかなんとか言って決して動きませんよね。

 それと同じなんです。

 

 じゃあどうやったら行動できるようになるかと言えば、やはりこれも莫大な数のトライ&エラーが必要です。

 莫大な数のトライ&エラーを繰り返して成功体験を自分の中に蓄積していくしかない。自分の中で勝ちパターンを作り上げることによってしか、行動できるようにはなっていかないのです。

 

 以上が僕の考える「美人コンサルタントが非モテ男性を救えない理由」でした。

 

 ここまで散々美人コンサルタントのことを牽制してきましたが、もし彼女たちが本当に効果的なコンサルティングを行おうと思うのであれば、自分のところのコンサル生が女性とデートをしている横でリアルタイムに助言を出したり、後から会話内容を振り返ってどこが良かったかであるとかどこが悪かったかを指摘するしかありません。
 ただ彼女たちがフィードバックの中で「バカヤロウ! あのタイミングで言う『うーん、でも私達まだ出会ったばっかりだしぃ・・・』なんて建前に決まってんだろ! 本気で嫌だったらさっさとその場から立ち去るに決まってんだから悪役に徹して強引に唇奪いに行けよ!!」と言えるかというと、まぁ、まず無理だと思うんですよねぇ。

 ここで一つ言っておきたいのは、彼女たちは決して情弱非モテ男性を金づるにしてやろうという気はなくて、本気で自分なら非モテ男性を救えると考えているのです。
 そして僕自身も世に詐欺師が放たれるよりかは、彼女たちが非モテを救う救世主であってほしい。

 ただ悲しいかな、女性サイドの恋愛アドバイスは耳障りはいいものの恋愛の現場においては逆効果になるものが非常に多いです。

 

 もし女性の恋愛コンサルティングを受けたいと思うのであれば

 「なぜ女は口では誠実で優しい男性が好きと言っておきながら毎回モラハラ浮気DV男に引っかかってしまうのか」

 という問いかけに対し、正確な返答ができるかどうかを見ればいいと思います。

 もしそこでこちらが納得できるような理由をスムーズに言えるようであれば受けてみる価値はあるかもしれません。

 

↓以前LINE術について書いた過去記事はコチラ

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