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体験談

フリーランスの組み込み系エンジニアとして働き始めて半年が経過しました!

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 現在自分はフリーランス(個人事業主)の組み込み系エンジニアとして働いており、半年が経過しました。

 前職はそれなりの大手企業に勤めていたものの、プロパー社員はマネジメントが主となり、実際に開発を行うのは協力会社さんがメイン。自分は文系上がりの技術力がない中でここまで来てしまっていたので、協力会社さんから上がってくる技術的な相談に対して回答ができないなど、忸怩たる思いをする場面が多々ありました。

 また先行きが読めないこの時代において「最低限の技術力を身につけておかないとどこかのタイミングで足元をすくわれてしまう」という思いがあり、開発業務に集中できるよう企業は辞め、フリーランスとして働くことにしました。

 今回はフリーランスとして働いてみて半年が経過した今、フリーランスの実情について書いていきたいと思います。

前回記事
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フリーランスの組み込み系エンジニアとして働くことになりました!

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仕事はやりたかったことドンピシャ

 自分は知人の紹介で現在の会社に直契約にて入っているのですが、契約形態は準委任のオフィスに9時-17時で出社しています。組み込み業界においてフリーランスとして働くとなると大抵この形態になるかと思いますが、毎日電車に乗ってオフィスに通勤しているので働き方自体は普通のサラリーマンと変わりません。現場でもプロパー社員さんと混じって作業を行うのでイメージ的には派遣社員と同じ業務形態です。

 フリーランスというと通常は「企業から仕事を請け負うだけ請け負って、あとは自宅でPC1台で黙々と作業」をイメージされますが、自分の場合は本当に働き方がサラリーマンそのものなので ”フリーランス” という言い方がしっくりこないんですよね。個人事業主という方がまだ実情に即している気がします。

 仕事の内容は自分が元々志望していた「コードをゴリゴリに書ける業務」に就けています。組み込み業界となるとコードが書ける環境がない中で、自分がいる環境は希望通りとなり非常に満足しています。

 扱っているレイヤーも低いところなので汎用性が非常に高く、ここで3年ほど真剣に仕事に取り組んだら定年までは食いっぱぐれることはないのではないかと思っています。やればやるほど自分にスキルが身につく環境にいられることに非常に幸せを感じています。

 また正社員時代にはあった雑務からは解放され、目の前の業務に集中できるのも大きなメリットです。

 正社員をやっていると「目標設定」やら「工数報告」など、頑張って取り組んでも文句だけ言われ、まともにフィードバックされない雑務を多くこなさなくてはなりません。しかしフリーランスであればそういった面倒な作業をやる必要もなくなるのは嬉しいポイントですね。

 

フリーランス(個人事業主)の厳しさ

 前述の通りフリーランスとはいえ働き方はサラリーマンそのものなので、良くも悪くも会社員と同じく現場ガチャ的な要素はあります。

 今回自分が携わっている業務は自分にとって新しい領域なので、現場に入った当初は疑問の連続でしたが、周りに気軽に質問できる雰囲気ではありませんでした。

 これは別に環境が悪いという話ではなく、特に自分の場合は年齢も年齢ですし、そもそもフリーランスとして入っている以上は即戦力が求められるので、20代ならまだしも30代で「おいそれと質問」などできませんでした。

 現場に着任当初はいきなり数百ページあるマイコンマニュアルを渡され「今のソフトがマイコン制約に抵触してないか調べておいて」と言われたり、レガシーソフト一式をボンッと渡されて「ソフト構成図を作っておいて」と言われたり、ほぼ丸投げに近い作業を振られて胃がキリキリしていました。

 最初の3ヶ月ぐらいは何をどう調べてよいか分からなかったし、参考になる資料も渡されなかったのでドキュメントとしてどうまとめてよいかも不明だったので、なかなか辛かったですね。

 

最初はエージェントを介したほうが良いかもしれない

 プロパーさんの中でもフリーランスに対して当たりが厳しい人もいたりするので、そういう人に対応するのは骨が折れる作業です。

 特にフリーランスはチームでもなく一人で現場に入ることになるので、何かあったときに相談できる人がいないのは精神的にも大変です。

 僕は企業との直契約ですが、エージェントを仲介しての契約であれば、チームの人との折り合いが悪くなったときに同じ企業で「配置を変えてほしい」と相談することも可能でしょう。同じ企業での配置転換が不可であれば最悪別企業の案件も紹介してもらえます。

 エージェントを介しての就業は一度現場に着任するとあとは完全に放置の状態ながら一定のフィーだけは抜かれるので往々にしてその存在意義に疑問を持たれがちですが、フリーランスを始めて1年ぐらいはいざというときのために間にエージェントを挟んでおいたほうが良いのではないかなと思っています。

 

確定申告などの税金周りについては心配なし

 フリーランス(個人事業主)を始めるときに心配していた確定申告周りの作業ですが、思った以上にやることは少ないです。確定申告自体もマネーフォワードのようなソフトを使えば自動的に会計を行なってくれますし、税金に関する質問もChatGPTに聞けばほとんどが解決できます。

 とはいえ住民税/国民年金/健康保険は自分で払わないといけないのですが、これが支払いの時期は一括で一気にくるので、その税金の額の大きさには驚きます。正社員時代の給料から天引きされているときはあまり気になりませんでしたが、自分で払うとなるとその痛税感はかなり大きいです。

 しかしフリーランスは自分が支払う時期をある程度コントロールできるので、支払いを後ろ倒しにして、その隙に投資にお金を回して、それで税金を賄うという手法が取れます。あとで税金として徴収されるとはいえ、一旦こちらにお金が振り込まれてそれを自由にできるのはフリーランス(個人事業主)ならではのメリットかなと思います。

 

いつまでもフリーランス(個人事業主)を続けられるわけではない

 自分の場合は技術一本で食べていけるタイプではないので、いつかは正社員に戻らなければいけないよなぁといつも考えていますし、その点で若干将来に対して不安を覚えています。

 特にフリーランス(個人事業主)の場合は自分に過失がなくても、例えばそれこそ道を歩いているときに車に突っ込まれて手足が動かなくなったときには真っ先に契約を切られてしまうのです。また現場でメンタルを病んだとしても「休職」という手段も取れないので、結婚して子供もできたのであればどこかで正社員になったほうがいいよなと思います。

 僕は転職回数もそこそこ多くなってしまったので、キレイな職歴と若さを気にする一流メーカーにはもうそろそろ門前払いされそうで「どうしたものか」と思案をめぐらせています。

 まぁとはいえフリーランス(個人事業主)を選んだこと自体は間違いだとは一切思わなくて、自分の人生でどこかのタイミングで腰を据えて技術力を身につけるフェーズを設けないと「技術力のない俺はこの先時流が変わったらどうなるんだ…」と不安に怯えていたことでしょうから、後悔はありません。

 

若い人に向けてのアドバイス

 結婚して子供もいる状態であればフリーランスになることはあまりオススメしませんが、もし失うものも特にない20代であればフリーランスをやるのって選択肢として結構アリなのでは? と思っています。

 自分が大学4年生に戻れるとしたら、まずはIT派遣企業に入ってそこで3年修行して、そこからレバテックなどのエージェントを使用してフリーランスになることでしょう。3年の実務経験があれば月単価55万にはなるので、20代中盤には年収600万以上にはなりますし、そこで技術力を身につけてフリーランスの良し悪しを見極めて30歳手前でメーカーに転職すれば年収800万ぐらいにはなれそうです。

 

 以上がフリーランス(個人事業主)として半年働いてみての感想でした。

 仕事で苦しい場面も多々ありますし、自分のスキルの低さに絶望するのはほぼ毎日のことですが、でもどこかでスキルを身につけないとこの先一生苦労することになるので、今のうちに頑張って仕事をしておきたいなと思います!



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