考え方

非モテはサステナブルではない

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 2022年のGW、非モテ界隈に激震が走る出来事が起きた。

 ことの発端はその5ヶ月前の2022年1月。Twitter非モテ界隈に「豆腐」と名乗る地方在住の一人の女子大生が現れたのである。彼女は年収も低く恋愛経験もないいわゆる弱者男性の "お相手" をすることで、その相手を男として成長させるのが好きとのこと。

 彼女の登場に非モテ界隈は色めき立ち、彼女自身は瞬く間にアルファアカウントとなるのである。

 Twitterである程度の知名度を得た彼女は「自分に会いたいと手を上げてくれた非モテの人には会う」と公言し、実際に今まで何人かと会っていた模様。そしてこのGWには上京して集中的に色んなアカウントと交流をしていたのだが、そのうち豆腐さんと一対一で会う予定だった40代男性が会うなり1時間もしないうちに適当に撒かれてしまい、彼はそのことをTwitter上で告発するのである。

 これにより非モテ界隈では大論争が巻き起こり連日深夜までSpaceが開かれ「20代の女に適当にあしらわれる男が悪い」「元々非モテ救済を掲げておきながらその対応は無いのではないか」と喧々諤々の意見が交わされるのである。

 今回の一件はどの角度から切り取っても面白く、まず今までクローズドな環境でサバイバーから口頭伝承でしか伝えてこられなかったサークルクラッシュというものが、姫の登場からサークルの形成、そして崩壊という一部始終がすべてインターネット上で記録・公開された点が革新的だ。

 また非モテの生態としても普段は「恋愛を諦めた、自分が女性に関わっても迷惑なだけだ」と言っていてもひとたび若い女が近づけばその気になってしまう。もう諦めるしかない状況なのにTwitterで延々と「もう一度逢いたい」とポエムを投稿してしまう。

 そして豆腐さん自身からも語られた「『非モテだから会いたい』と言ってくれた人の大半は実際に会ってみると非モテでもなんでもなかった」という事実。

 会うのを楽しみにしていた女性から雑な対応をされた40代男性の気持ちも分かるし、「誰とでも会う」と公言しつついざ会ってみた相手がどうしても一緒にいられないタイプの人間だったときの豆腐さんの気持ちも分かる。

 いずれにせよ、どの切り口から見ても面白い。

 

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 このGW、ずっと豆腐さん騒動を追って思ったのは

 「非モテの男は、自力で女を獲得できない限り救済されない」

 ということです。

 僕自身かつては非モテだったので良く分かるのですが、男が何の努力もせず偶然女を獲得できたとしても、自力で獲得できていないので女の気が移ってしまったところで対応することができず、関係が継続できない。そして女がいなくなってしまったあとで男は何をするかというと、ただひたすら次の女が降ってくる偶然を待つだけなのです。

 例えば今現在生活に困窮している人に3億円渡したところで直近の不満はなくなるでしょう。しかし3億円を偶然手に入れた人間がその資産を正しく運用し一生平穏に暮らせるかと言ったらそんなことはなく、大抵の人間は数年もしないうちに破産するほど使い切ってしまうのは容易に想像できるはずです。

 要するに、自力で女性を獲得していないというのはサステナブルではないのです。

 往々にして非モテサバイバーたちは非モテたちに「筋トレしてナンパをしろ」とマッチョイズムな発言をしがちです。それに対し非モテは「そんなことはしたくない。自分はありのままを受け入れてくれるコミュニティがほしいだけなのだ」ということを言いますが、サバイバーたちはそんな場所など今の日本のどこにも無いことを知っています。女の人生は生まれながらに持っている価値をいかに減らさないかのゲーム。男の人生は何も価値を持っていないところからいかに積み上げていくかのゲーム。少なくとも今の日本で男がじっとしているだけで人生が好転していくことはないのです。

 モテない男は同性からも異性からも評価されませんし、どれだけ「自分は恋愛を諦めた」と言ってみても、ひとたび自分に優しくしてくれる子が現れればその子と関わるチャンスを心待ちにし、結局のその動きが相手に気持ち悪がられ、拒否されてしまう。そんな自分を変えるためには何があろうと唇をかみしめて打席に立ち、バットを振り続けるしかありません。

 自分よりも価値が低い男に対する女の残酷さは異常で、ひとたび相手が自分よりも格下だと分かるとドタキャン・ダブルブッキングは当たり前。自分はそういった非道を平気でやるのに、いざ自分がされたときは「私はそんなひどいことをいままでしたことない」かのような振る舞いをするものです。

 そんな振る舞いに絶望しながらもバットを振り続けると中には自分のことを好きだと言ってくれる子も現れます。そこでその子から「非モテから来たLINE」「非モテからされたキモムーブ」の話をされることで、女の子が実際どういうムーブをされると引いてしまうのかという本音と建前が理解できますし、中にはかつて自分が良かれと思ってやっていたことが全くの裏目に出ていたことが分かります。

 短期間で大量の女の子と出会うことで段々と世の女性がいかに男からアプローチされているか、そしてどれだけ高価な貢物をされているかが体感として得られていきます。そうすると段々と男のモテないと女のモテないは全く次元が違うということが分かってくるんですよね。

 そして自分自身が何かの拍子に複数の女の子から言い寄られるようになったとき、初めて言い寄られる面倒くささを実感できます。そこで「男の自分がこれぐらいでめんどくさいと感じるんだから、普段から言い寄られている女の子たちがドタキャン・ダブルブッキングはするのは当たり前じゃん」とストンと腹落ちします。その瞬間なにかのスイッチが入ったかのように女の子たちからドタキャンをされなくなるのです。

 

 さて、ここで先述の「筋トレしてナンパしろ」という話に戻りますが、この一連のサイクルを体験し、非モテへのコンプレックスを消すためには「自分の魅力を上げて(筋トレして)、大量の女の子と出会う(ナンパしろ)」しかないんですよね。僕含めてそうなのですが、非モテというのは往々にして「周りは自分の本当の魅力に気づいていないだけ」と思いがちですし、女の子の本音と建前に気づかず「俺が考える最高のエスコート」を押し付けて、迷惑がられます。

 もし本人に魅力があるのであれば強制的に共同生活を送らされる学生の間に彼女ができないということはありません。
 ナンパだって非モテはよく「迷惑行為だから自分にはできない」と言いますが、少なくとも「迷惑行為だから自分にはできない」と家でウジウジしている男がナンパ男よりモテている現場を僕は見たことがありません。実際ストリートナンパは迷惑になることもあるので、その場合はマッチングアプリでも街コンでも相席でも、迷惑にならない狩り場に出ていけばよいのです。

 モテることが人生のすべてとは言えませんが、モテはやはり人生の大きな部分を占めるのもまた事実です。男が家でひとり悩んでいても評価されることはありませんし、サステナブルではないので、周りからどれだけバカにされようとも自力で女性を獲得するしか無いんですよね。



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