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フィリピン語学留学

俺のフィリピン留学記録 Vol.11(11週目)

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俺のフィリピン留学記録 Vol.10(10週目)

※本記録については留学終了後に加筆修正や画像の追加を行います  フィリピン留学もいよいよ佳境に入ってきました。  ただ卒業を目前に控え、少し息切れを起こしてしまったようです。  ※1日ごと1エピソード ...

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※本記録については留学終了後に加筆修正や画像の追加を行います

 遂にフィリピン留学も残り1週となりました。

 今まで「自分は英語ができない」と思っていましたが、ふとしたタイミングでそれなりに英語ができるようになっていることに気づきました。

 ※1日ごと1エピソードとなっています

この記事の筆者

・30代組み込み系エンジニア
・技術者としてのキャリアの伸び悩みを感じ、会社を退職
・9月から3ヶ月間フィリピン(セブ)で英語留学を実施
 ・一人部屋
 ・1日計6コマ
  ・マンツーマン:4コマ
  ・グループレッスン:2コマ

ブラザーフッド

 昨日の夜、スタプラを投稿してから韓国人の友人・スウォンを誘ってバーに行ってきました。

 ここ数日、僕が落ち込んでいたのは、実は身内に不幸があったからです。
 フィリピンの地にいて何もできない無力感から、勉強に集中することができませんでした。

 とにかく誰かと話したかったのですが、話を聞かされる方もどうしようもないので、誰かを誘うことにも躊躇いがありました。でもスウォンなら、お互い英語が拙いこともあり、「酒飲もうぜ!」と軽く誘っても違和感がないので声をかけてみました。

 僕の英語力の不足から詳しい状況を伝えることはできませんでしたが、それでも概要を話すことで、自分の心が少し軽くなりました。

 するとスウォンもスウォンで、プライベートが大変なようで、意外と僕と似たような状況であることが分かりました。

 最初はお互い「1杯飲んだら帰ろうか」と言っていたのに、「今帰って部屋で一人になったら泣いちゃう」となり、結局帰らず追加で飲むことにしました。

 お互い酒に弱いのに「部屋戻ったら即寝れちゃうぐらいベロベロに酔おうぜ!」と言って2杯目を飲んだのですが、やっぱり弱いのでそれで完全にベロベロに。

 もともと拙い英語同士なのに、酔ってさらにブロークンな英語になり、最後の方はずっと「もう英語勉強したくねぇよ!」「日本/韓国に帰りてーーー!!」と叫んでいました。

 僕と彼は部屋の階が同じなので、最後は肩を組みながら戻りました。
 「さーて今から泣くか!」と言って部屋に戻った僕は、酔っていたこともあってすぐ寝れました。

 ちょっと泣いたけど。

 

楽天カードの存在の耐えられない軽さ

 いよいよ卒業が近づいてきたということで、新幹線の予約を取ることにしました。
 僕はほとんど新幹線に乗ったことがない名古屋ローカル野郎なので、新幹線のチケットを取るため、初めてスマートEXというJR東海の公式サイトに会員登録しました。

 が、ここで問題発生。僕が唯一持っているクレジットカードの楽天カードが、スマートEXで弾かれてしまったのです。

 最初はフィリピンにいることが原因で、セキュリティの問題から弾かれているのだと思ったのですが、調べてみると、日本国内でも楽天カードはスマートEXで使えないという事実が発覚。

 いやもう楽天カードダメダメじゃ~ん。

 僕の場合、バカデカスーツケースを持っているので、事前予約で「特大荷物スペース付き」の座席を選ばないといけません。それができなければ新幹線での移動が大惨事になります。

 慌てて父親に電話して代行してもらおうとしましたが、還暦をとうに超えた父親にはオンライン決済はハードルが高すぎたようで断念。

 「うーわ、俺もう終わったな」と思っていたのですが、調べてみると、新幹線のチケットが取れるサイトはスマートEX以外にいくつか存在するとのこと。そのうちの一つ、e5489というサイトがネットバンキング振込に対応していました。

 これによってなんとか特大荷物スペース付きの座席を事前確保することができ、一安心。

 ほんと焦った。
 そして楽天カードのダメさに呆れました。

 帰国したら速攻でエポスカード作ります。

 

アラビアン・ナイトメア

 今、僕が受けているグループクラスの一つで、先週3人が卒業してしまい、新しく入った日本人の女子大生・サキさんと僕の二人だけになってしまいました。

 で、このサキさん、たぶんこの学校で一番カワイイんですよね。
 弊校における「女の子の可愛さ」って、ものすごい武器でして。廊下で見かけるたびに、色んな国の男子が声をかけていて、「ここまで注目浴びると逆に大変だよなぁ」と思うレベルです。

 そんなわけで今日も僕とサキさん、そして講師の3人で寂しく授業を受けていたのですが、開始10分後くらいに、突然アラブ系の男性2人が教室に入ってくるではありませんか。

 当然、講師が「お前ら誰だよ?」と聞くと、彼らは「外から見て暇そうだったから俺らも入れてほしい」と言うんです。

 僕とサキさんは、「いやいや、それは無理でしょ」と思っていたのですが、なんと講師が「今生徒2人しかいないし、いいよ」と許可を出してしまいました。
 途中参加してくるアラビックもアラビックですが、それをあっさり受け入れる講師も講師ですよ。

 僕はもうこの学校に2ヶ月以上滞在していて、アラブ系の強引さには慣れている(というか辟易している)ので、「まぁ、しょうがないか」と受け入れましたが、サキさんは来たばかりでこの状況に唖然。目と口をアングリ開けて固まっていました。

 結局、最初は戸惑いながらも授業が進むにつれ、アラビックたちとも打ち解け、最後はそれなりに楽しい時間を過ごせました。でも、やっぱり何度体験しても、彼らの強引さには舌を巻くし、「将来、彼らとビジネスの場で勝てる気がしないなぁ」と感じさせられます。

 あとから気づいたんですが、多分彼ら、サキさん目当てでこの授業に入ってきたんじゃないかなと。
 もちろん彼らがサキさんに何か嫌なことをしたわけではないですが、「過度にカワイイ女の子」ってのも色々と大変だなぁと思った一日でした。

 

Wheel of Fortune

 今、自分が所属しているグループクラスは、どちらも僕が最古参になってしまいました。
 そんな背景もあってか、僕はいつの間にか両方のレッスンでリーダー的な役割を担うようになりました。

 具体的には、まず授業中は積極的に話し、周りのメンバーに「これぐらい低レベルな英語でも話していいんだ」という安心感を与えるようにしています。また、講師の説明で分かりにくい箇所があれば積極的に掘り下げたり、「例文を作ってもらえますか?」とお願いしたりして、授業の流れを活発にするよう心掛けています。

 こういった行動を取るのは、入学したばかりの頃、拓哉君という僕よりも英語ができる先輩が同じような役割を果たしてくれていたからです。
 彼が卒業した今、その役割を僕が引き継いでいるというわけです。そして何より、授業を停滞させるのは自分にとっても損なので、活発な授業を作ることは自分の学びにも直結するという考えがあります。

 ただ、僕も来週で卒業を迎えます。ですが、同じクラスにいるテンというタイ人の若手が、本当に頼もしい存在なんです。彼は僕と同じくらいの英語スキルですが、僕が卒業した後は「次は自分がリーダーになる!」という気概に溢れていて、とても前向きです。

 テンはよく「今日Tojoさんが助けてくれたおかげで詰まらずに済みました」と感謝の言葉をくれますが、僕が何かを指示するわけでもなく、自然と「次は俺の番だ!」と息巻く姿を見ていると、心が温かくなります。

 何よりも嬉しいのは、拓哉君から僕へ、そして僕からテンへと、役割が自然と引き継がれていくこの良い循環です。こういう流れがあると、自分の努力も報われた気がしますし、後輩が育つ様子を見るのは本当に楽しいですね。

 

テーマのないことをつらつらと

 遂に明日と明後日がフィリピンでの最後の週末となりました。

 

ホテルとのやりとり

 最後は最高級ホテルに泊まろうと思い、TOEICの知識とChatGPTを駆使してホテルにメールを出し、通常では不可能な当日決済を認めてもらいました。

 今週の頭に最終確認ということで「ほんとに当日決済で大丈夫だよね?」とメールをしていたのですが、その返事が来ず。

 今日再度フォローメールを送ったら、さすがに今回は返事が来ました。
 「明日来てもOK」とのことですが、メールちゃんと見といてくれよ〜

 あと向こうからのメール、毎回「Dear Ms.Tojo」になってるのが気になるのですが、当日オッサンのワイが登場して揉めないか若干不安です。

 

デング熱

 僕の隣の部屋に佐久間君というイケメンの青年がいるのですが、その子を最近見なかったんですよね。

 それで今日おそらく二週間ぶりぐらいに彼を見かけたのですが

 「おー佐久間君、最近見なかったけどどうしてたん?」
 「………デング熱でずっと入院してました。一応治りましたけど、もう日本帰りたいっす」

 デング熱て。
 教科書の写真でアフリカの貧困地区とともに紹介される伝染病やないか。

 おそろしや…

 

最後の清掃

 各自の部屋の清掃なのですが、こちらは予約をして専門の清掃スタッフにやってもらうことになっています。
 僕は毎週金曜の昼前にお願いしているのですが、来週には僕は卒業してしまうので今回が最後の清掃となりました。

 いつも僕の部屋を掃除してくれるのはオバちゃん二人組なのですが、コンビニでポカリスウェット(フィリピンでも売ってるんですよね)を買って、「いつも掃除ありがとうございました」という言葉とともに渡しました。

 たかがポカリスウェットですが、信じられないくらい喜ばれて、逆にちょっとこっちが困り顔になってしまいました(笑)

 

ラグジュアリーホテル

 今日は帰国前最後のお楽しみとして、プライベートビーチ付きの高級ホテルに行ってきました。

 朝からGrabTaxiを使って一人で向かいました。最初の頃は近所のスーパーですら一人で行くのを躊躇していたのに、今ではどこへでも行けるようになりました。この成長を感じると、自分でも少し驚きます。

 到着したホテルは、見るからに超高級。デイユースかつ当日支払いというイレギュラーな対応のため、受付で「無理」と言われる可能性を心配していましたが、案の定怪訝そうな顔をされました。しかし、事前のメールのやり取りをタブレットで提示し、「マネージャーのタンさんと話しています」と伝えると、すぐに対応してもらえました。やはり準備は大事ですね。

 敷地内を一周するだけで15分以上かかる規模のホテル。最初は「景色を見てリラックスできればいいや」と思っていたのですが、途中からどうしても泳ぎたくなり、持参していた水着に着替えて泳ぎました。

 泳ぎ終わった後はプールで背泳ぎしながら太陽を眺め、色々考えを巡らせました

  • この先俺はどうなるんだろう
  • ビジネスレベルまで英語力を伸ばしたかったけど、それは叶わなかった
  • 海外勤務を視野に入れて転職活動をするつもりだったけどそれもどうなのか
  • 11月はSPIの勉強もしたかったけど全く手を付けれてないなぁ
  • でも俺の人生って毎回「試す」「思い通りに行かない」「別の道を見つける」の繰り返しだもんな
  • 今の英語力はビジネスレベルではないけど、勉強法自体は分かっただけ儲けものだよな
  • やっぱりコツコツやっていくしかないんだよな
  • それにコツコツやれるところが俺の唯一かつ最大の長所なんだから

 自分の人生を振り返ると、「試す」「思い通りにいかない」「別の道を見つける」の繰り返しだということに気づきました。ビジネスレベルの英語には達していませんが、勉強方法のコツは掴めました。それだけでも大きな成果ですし、僕には「コツコツやる」ことが唯一無二の強みなのだから、それを大事にするしかないのです。

 最近は精神的に参っていましたが、筋トレをしたり、日記を書くことで思考を整理し、少しずつ前向きになれました。やはり時間をかけて冷静になることが大切ですね。

 夕方になり、再びGrabTaxiで学校へ戻りました。今回のドライバー、アントニオさんはとても話好き。

「お前何人だ?」
「日本ですよ」
「日本か! コンニチワ! ガハハハ!! で、お前何しにフィリピン来たんだ? 仕事ではなさそうだな」
「留学で来ました。僕はエンジニアやってて将来的に英語を使って仕事したいと思ってるんで、もしかしたらまたフィリピンには仕事で来るかもしれませんよ(笑)」
「お前エンジニアやってんのか。俺は子供が4人いてよ、一番上の子が大学出て『シビル・エンジニア』ってやつやってんだけど、高卒の俺にはそれが何か全然分かんねぇんだよ。悲しいよな。ガハハハ!!」

 今回のドライバーであるアントニオさんは50歳とのことですが、英語があまり達者ではありませんでした。
 訛はあるにせよ、僕はフィリピン人全員が英語は達者だと思っていたので少し驚きました。

 そこから20分近いドライブの間、僕らはずっと話していました。

 話をしている途中フィリピンに来たばかりのことを思い出しました。
 初日は到着が夜遅くということもあり、日本円をペソに変えれておらず、夕飯を食べれませんでした。店員に「クレカ使えますか?」や学校スタッフに「夕飯食べたいんだけど日本円しか持っていない。どうすればいい?」と言おうとしてもうまく伝わらず、諦めて夕飯無しで部屋に戻って泣きながら寝ました。
 着いて3日目にはエアコンが壊れ、修理を依頼しようにも「動作はしているけど冷たい風が出ない」というクソみたいな簡単な英文が出ず、またしても泣きました。
 でも今はこうやって知らない人とでも日常会話であれば何十分も喋れるようになったんですよね。

 確かにビジネスレベルでは話せませんが、英語力はそれなりについたようです。

 学校まで送り届けてもらうとアントニオさんは
「今日は色んな客を拾ってるうちに、家からずいぶん遠いとこまで来ちまったぜ。帰るまで3時間はかかるから、ガス代で今日の儲けは全部吹っ飛ぶかもな。ガハハハ!!」
 と言って、颯爽と消えていきました。

 

多国籍グループの最期

 フィリピンに来てしばらく経った頃、「語学学校で外国人の友達を作るメリットって薄いのでは?」という投稿をしたことがあります。その理由は次の3つでした:

  • ノンネイティブ同士だと間違った英語を訂正し合えない
  • 簡単な英語に慣れてしまい、それで安心してしまう
  • サボり癖がつく

 僕が入学した当初、学校には生徒が多く、多国籍なグループが食堂で楽しそうに集まっていました。でも正直なところ、僕はそうしたグループを少し冷めた目で見ていたんです。

 なぜかというと、「こういったグループは、時間が経てば崩壊する」というのをこれまでに何度も見てきたからです。
例えば、当初は4人がけのテーブルに椅子を追加して8人で食事していたようなグループも、案の定1か月もしないうちに瓦解していました。

 理由は単純で、最初はお互いの文化や言語に新鮮さを感じて楽しいのですが、次第に細かいニュアンスが伝わらないフラストレーションが溜まってきます。さらに、話題が毎回似たような内容に陥ることで「やっぱり同じ母国語で話す方が楽」と感じるようになるのです。

 また、語学学校ではメンバーの卒業時期が異なるため、主要メンバーが抜けると一気にグループが崩壊するのもよくある話です。グループが崩壊すると、サボり癖がついてしまったメンバーは授業に戻ることもできず、表向きのプライドが邪魔をして一人で自習することもできなくなります。結果として、3か月も留学しているのに英語力がほとんど伸びていない、という生徒が誕生してしまうのです。

 僕自身、こういった構造を意識していたため、あえて友達を増やすことには消極的でした。
 もっとも、もともと人付き合いが得意ではないので、仮に頑張ったとしても友達はあまり増えなかったかもしれませんが…。

 友達が多いと「一緒にサボろうぜ」と誘われたり、「休みにモールに行こう」と誘われる機会も増えます。それを断るのは思った以上に難しいですし、僕のような意志が弱い人間にとっては、特に危険です。

 これまでの人生で、「一度授業をサボると、なし崩し的に全てが駄目になる」という状況を嫌というほど見てきました。そのため、どんなに体調が悪くても授業には意地で出席し続けました。結果として、今のところ3コマ分(約半日)しか欠席しておらず、残りの授業も全て出席できそうです。



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