AmazonPrimeで映画を何本か観ました。
※今回の作品はAmazonプライム会員であれば無料で視聴可能です。
①『メン・イン・ブラック3』
ストーリー
秘密組織MIB所属のエージェントJ(ウィル・スミス)とK(トミー・リー・ジョーンズ)は、日々異星人の取り締まり追われていた。長年コンビとしてやってきた2人だが、Kの単独捜査をいぶかしんだJは直接そのことを彼に問いただす。だが、本人は全然聞く耳を持たず何の情報提供もしてくれない。次の日、本部でJはKを捜していたが40年以上も前に死亡していたと聞き……。<Yahoo!映画>
上映時間
108分
オススメ度
星5点満点中:★★★
感想
ウィル・スミスの初期のヒット作『メン・イン・ブラック』のシリーズ第3弾。
1作目は大好きな映画なのだけれども2作目が評判が悪かったので、2作目はスキップして3作目を観賞。「どうせ2作目観なくても分かるだろ」と思っていたら、そこはハリウッド。前作を観て無くても十分わかる内容になっていた。(前作の公開から10年近く経ってるしね)
内容としては「とにかくゆるい」の一言に尽きる。ひたすらギャグの応酬で、それがどれもスベってるとは言わないもののハマってはいない。
今回ウィル・スミスが過去に戻って若い頃のトミー・リー・ジョーンズ(演じるのはジョシュ・ブローリン)とタッグを組むのだけれども、別に過去に戻ったからと言ってタイムトラベルを駆使したフレッシュな物語が展開されるわけでもなく、お決まりのタイムトラベルネタが何個か出てくるだけで「これ別に過去に戻る必要なくないか?」と思ってしまった。まぁ今回トミー・リー・ジョーンズがいよいよおじいちゃんになって、アクションが全くできない状態だからこそ過去に戻ったのだろうけども。
まぁとにかく全編がゆるゆるだしハリウッドのメジャースタジオが何年も企画を温めていた割には脚本が甘いし、CGも作り込みが甘いところを見ると、ウィル・スミスのスケジュールの問題で突貫工事で映画を作ったのではないかと思う。
とまぁ上で色々とネガティブなことを書いたものの、ギャグに次ぐギャグで、最低限の品質が保証された脚本のおかげで、夕飯を食べながら観る分には十分満足できました。
②『進撃の巨人』(前編/後編)
ストーリー
100年以上前、人間を捕食する巨人が現れ、人類のほとんどが食べられてしまった。生き残った者たちは巨人の侵攻を阻止すべく巨大な壁を3重に作り上げ、壁の内側で暮らしていた。エレン(三浦春馬)やミカサ(水原希子)もそんな中の一人だった。そんなある日、100年壊されなかった壁が巨人によって破壊されてしまう。<Yahoo!映画>
上映時間
前編:98分
後編:87分
オススメ度
星5点満点中:★★
感想
原作漫画は読んでいないものの、アニメ版のSeason1にいたく感動して、実写化にはそこそこ期待していた。脚本も僕が尊敬している映画評論家・町山智浩さんが参加しているということで期待は嫌でも高まってしまう。
しかし公開が近づくにつれて町山さんが各所で「オレの書いた脚本が現場でガンガンに書き換えられて、結局無茶苦茶な作品になった」とポロポロとこぼし出すので不安に。公開して蓋を開けてみるととてつもない酷評の数々で、劇場には行かなかったものの、今回AmazonPrimeに登場したということで観てみました。
正直に言って、この進撃の巨人はどう考えても日本人キャストには合わないような内容なのでハードルは下げに下げ、頑張っていることが伝わってくればそれでヨシというスタンスで観ていたのですが、それでもこれは酷かった。
一番ひどい点で言えば各所で指摘されているように、主演の三浦春馬がずっと「うぉぉぉぉーーーーー!!!!!」と言っている。
巨人が現れて「うぉぉぉーーーーー!!!!」、女を敵に取られて「うぉぉぉーーーーー!!!!」、仲間を救えなくて「うぉぉぉーーーーー!!!!」。
ほんとに「うぉぉぉーーーーー!!!!」しか言ってないんですよ。
少し前に見た『バクマン』も主人公たちが「うぉぉぉーーーーー!!!!」って言うのですが、それは観客の気持ちと主人公たちの気持ちがリンクして最高に盛り上がったところで「うぉぉぉーーーーー!!!!」と言うので爽快感があるのですが、進撃の巨人に関しては「普通そんなところでそんな叫び声出さないだろ」としか思えなかったので、気持ちがどんどん冷めていきました。
最後の方には三浦春馬が「俺は天国での不自由よりも地獄での自由を選ぶ」みたいな事を言うんですけど、まぁ多分これミルの『失楽園』からの引用で、普通三浦春馬みたいな現代的な兄ちゃんがこんなこと言わねぇだろという冷たいツッコミしか出てきませんでした。
これ、多分監督の樋口さんがあんまり人間(ドラマ)に興味ないんだと思うんですよ。特に後編となると前編で先送りにした「主人公たちが生きている世界の設定」が延々と説明されるんですけど、それもセリフで延々と説明するだけ。普通セリフだけだと観客が飽きちゃうので色々工夫するものですけど、本作にはそれがなかった。
例えばジェームズ・キャメロンは「セリフで説明したいならドサクサに紛れてやれ」と言っていて、『ターミネーター』では敵のターミネータに追われている最中にダーッと説明しちゃうことで観客を飽きさせない工夫をしていました。
あとCGに関しては、これもまた色々突っ込みたいところはありますが、恐らくは現在の日本では最高峰のクオリティになっていました。
画面も貧乏くさい点は無くて、「お金がなかったからこんな画になりました」というのは無かったです。
しかしながら良くも悪くもクオリティは日本の限界点に到達していて、仮にこれ以上の予算を投入してもこれ以上はどういもならない感じがしました。
③『セントラル・インテリジェンス』
ストーリー
高校時代は人気者だったが今はさえない中年会計士のカルヴィン(ケヴィン・ハート)に、当時いじめられっ子だったボブ(ドウェイン・ジョンソン)から20年ぶりに連絡が入る。しぶしぶ会ってみると、気弱なデブだったボブは筋骨隆々とした肉体の持ち主になっていた。しかもボブはCIAエージェントで、濡れ衣を着せられ組織から追われているという。そしてなぜかカルヴィンは彼に手を貸すことになり……。<Yahoo!映画>
上映時間
107分
オススメ度
星5点満点中:★★★
感想
今ハリウッドで一番稼ぐ男、ドウェイン・ジョンソンの主演作。
彼が主演する映画はほとんどが全米No.1を獲得しており、本作は惜しくも初登場No.1は獲得できなかったが、トータルの全米興行収入では1億ドルを突破のヒット作となった。
そんなドウェイン・ジョンソンですが、彼の映画初出演作『ハムナプトラ2』から知っている僕としては未だに昔の芸名ザ・ロックの方が馴染みがあって、ドウェイン・ジョンソンと聞くとどうしても違和感があるんですよね。
プロレス界からハムナプトラを経てその後映画界に進出したザ・ロック様ですが、当時はよくある肉体派の役者さんで、とてもヒットメイカーになるだなんて思っていませんでした。それが今やハリウッドNo.1アクターですからね。
さて本作ですが、本国アメリカでもストーリー自体は酷評されているように「ゆるい」です。先述の『メン・イン・ブラック3』同様とにかくギャグが詰め込まれ、本筋の流れを邪魔しています。
ストーリーも話が本格的に稼動するまでが長いし、ラスボスを倒してからもダラダラと続くし、いいところが無いのですが、それでも退屈しないのはロック様が本当にチャーミングで魅力的なんですよね。
この魅力って『コマンドー』に出演していた頃のアーノルド・シュワルツェネッガーに本当によく似ていて、体から溢れ出る自信と、それに相反するかのようなチャーミングさがいいんですよねぇ。
一応本作のストーリー上の主人公はケヴィン・ハートの方で、20年ぶりに再会したボブことロック様が筋骨隆々になって現れるわけですが、序盤の方は「ほんとにコイツが昔いじめられてたボブなのか?」というサスペンスが展開されますが、結局そのサスペンスは大して広げられない。
中盤からはとある黒幕が登場してくるわけですが、「そいつの正体は一体何なんだ!?」となるわけですが、結局これもあんまり面白い展開にならない。
けど、不思議とロック様の魅力で最後まで観れてしまうんですよ。
あとアクション好きの観点から観ると、今回ロック様がボーン・アイデンティティ風ちょこまかアクションをやろうとしていたのですが、さすがに2m近い大男のロック様には合わない。あれは180cm以下の俳優さんしかやっちゃダメですね。体が大きいとどうしてもスローな動きにしかならないので、ロック様にはコマンドースタイルの大味な筋肉で無理やり相手をねじ伏せる型のアクションをやってほしいと思いました。
※今回紹介した作品はAmazonPrime会員の無料体験でも視聴可能です。