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考え方

定期的に訪れるWeb系への誘惑

 今回は定期的な心境の記録ということで「組み込み系エンジニアとして3年以上のキャリアがある自分が昨今の社会情勢を鑑みて一瞬Web系業界に行きたくなったけれども、思い直して組み込み制御を続けようと思った」という記事を書きたいと思います。

 

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1年ぐらい前にもWeb系を志し、取りやめた経験あり

 組み込み系エンジニアを始めて1年ぐらい経った時、「これからの時代は収入源を複数確保しなければいけない」やら「上司から仕事で無茶振りをされたときに『だったら僕、この仕事辞めますわ』と即座に言えるようになりたい」と思い、副業としても比較的稼ぎやすいWeb系の勉強を開始しました。

 当時は仕事が終わって家に帰ってから毎日1時間勉強に取り組み、Progate/ドットインストール/TechAcademy[フロントエンドコース]をこなしていきました。

 トータルで500時間ほど費やし、TechAcademyも修了したところで一通りフロントエンドの知識は頭に入ったのですが、そこで自分にはWebページをデザインする能力があまりないということに気が付きます。

 それ以上に組み込み系エンジニアをやりつつ家に帰って1日1時間ほどチマチマやったところで大した成果も出るわけではなく、まして本業とリンクしてこないWeb系の業務をやるのが果たして最善の選択なのかが疑問だったんですよね。

 それなりの時間とお金をかけたこともあり、熟考しましたが、まずは本業の組み込み領域で何かしらの実績を挙げてからまたWeb系のことは考えようと思いました。

 

 

 ところが昨今のコロナ禍が僕の心境に大きな変化を与えました。

 

組み込み業界もコロナで思ったよりダメージがあった

 ソフトウェア開発という原資のいらない仕事は、それこそウィルスの流行のような外的要因に影響されないと思っていたのですが、意外と風当たりを受けました。というのも組み込み系はソフト自体に原資はいらないものの、ハードは海外からの部品輸入に頼らざるを得ない構造があるのです。昨今のコロナ禍で部品の輸入がストップしてしまうとせっかくソフトを作っても試作機での評価が出来ないのです。

 もちろん他の業界の被害の受け具合に比べてみれば、我々組み込み業界はノーダメージみたいなものですが、それでも中には開発が中止になってしまうプロジェクトもあったりと全く影響がなかったわけではないのです。

 コロナの影響で多くの企業がリモートワークに移行している中でも、組み込み系は実機を動かさないとどうにもならないフェーズがあるので、すべてオンラインで完結というわけにはいきません。

 その点Web系は実機を動かす必要がないので、海外から部品輸入ができなくて開発が止まるということもない。PC上ですべて開発が完結するため、出社する必要もない。何よりも昨今のコロナ禍で企業はネットショッピングに重点を置くようになるため、Web系に対する需要は今後確実に増加するでしょう。

 

組み込み系で転職の面接を受けてみたが、思っていたよりも結果が芳しくなかった

 転職面接と言うほど堅苦しいものではありませんが、知人の紹介で同業他社にラフ面接を受けに行ったところ、現在の僕の職務経歴であれば今の年収から+100万円提示できると言われました。

 +100万円でも十分誇らしいことですが、ここ数年は+150万を目標にスキルアップの勉強をしてきたので、提示額にちょっと物足りなさを感じてしまいました。

 ただ面接を受けたときに感じたのは「やっぱり組み込み系は自分のスキルを第三者に伝えるのが難しいな」ということです。

 面接では職務経歴書とセットで僕の作った電子工作物やその他資料をこれでもかと言わんばかりに持っていったのですが、イマイチ自分のスキル感が伝わっていない様子でした。

 その点Web系は自分が作ったサイトを操作してもらうだけで自分のスキルを誰にでも理解してもらえますが、組み込み系は自分が開発している家電製品を面接の現場まで持っていくわけにもいかないので困ったものです。

 また前々から感じていた不満として、組み込み系は会社独自の技術が多いため、スキルアップのための勉強が自宅で行いづらいという側面があります。

 Web系の場合ですとページを世界に公開してしまえばすべてのコードが閲覧可能になってしまうので、会社独自の技術というものがなく、自宅で際限なくスキルアップのための勉強が出来るんですよね。

 もっと自分で勉強してスキルを身に着けて、ガンガン年収を上げていきたいというのが僕の最近の悩みです。

 

それでも、組み込みを続けたほうが良さそうだ

 とはいえ、組み込み系エンジニアとして誰もが分かるような実績を挙げれてない今の状態でWeb系に転身したところで何もかもが中途半端になってしまうなと思いました。

 目立った実績のない今の状態でWeb系に行っても年収は恐らく300万円スタートでしょう。さすがにアラサーで転職してこの年収はちょっと厳しいなと。

 それに自分がエンジニアになった理由の一つで「人に誇れるようなスキルを身に着け、自分に自信をつけたい」というものがあります。それを考えたときに今の状態でWeb系に転身することが果たして得策なのだろうか。

 とりあえずは直近1年で力を入れているTOEICでも860点オーバーを取得し、まずは組み込み業界で年収+150万円のオファーを獲得する。

 Web系への転身は自分は市場で価値のある人間だと数字としてハッキリさせてからでも遅くはないでしょう。

 

どこかで半年だけWeb系をやるのも視野に入れる

 一応組み込み制御を3年やり、要件定義から実装まで幅広くやっているこのキャリアから、1年程度業界を離れたところで市場価値はそこまで下がらないでしょう。

 特にリモートワークのおかげで新人教育が非常に難しくなっている状況から中途経験者の価値は今後より高まっていくはずなので、どこかで半年だけWeb系企業で仕事をしてスキルを身につけるのもありかもしれません。

 少なくとも今の御時世でWebを全く知らずに生きていくというのもだいぶ損な話なので、半年でも現場に入って、現場のコードの書き方を覚えてあとは自分でWeb系開発を行いフリーランスとしてたまに仕事を請けるのもいいかなと思いました。

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