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映画

『ターミネーター2』のリバイバル上映と、自分の子供の頃の映画について

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 映画『ターミネーター2』のリバイバル上映を観に、映画館に行ってまいりました。

 おとといの2024年8月23日(金)の仕事終わり、寝る前にベッドの上でゴロゴロしながらX(Twitter)を観ていると『ターミネーター2』のリバイバル上映がやっているという情報が飛び込んできました。慌てて愛知での上映館を調べたところそれなりの館数でやっていることがわかり、翌日8月24日の夕方上映回のチケットをすぐに取りました。

 いざ劇場に行ってみると、本作の上映回はお客さんが半分近く埋まっていて驚きました。今から30年以上前の作品で、それこそテレビ放映も何十回とやっています。昨今のハリウッド映画となるとよほどの話題作の公開初日でもない限り、席が半分以上埋まるというのは見かけない光景ですが、ここから『ターミネーター2』の人気の高さが伺えます。

 僕自身も当然のことながら『ターミネーター2』は幾度となく観ていて、人生のマイベストムービーです。親が録画していたテレビ放映回のVHSは擦り切れるほど観ていて、中学生の頃買ったDVDはデータ読み取りレーザーが当たりすぎたのかディスクがペラッペラになっています。今まで100回以上は通しで観ていて、高校3年間で家で勉強した時間と、人生で『ターミネーター2』を観たトータルの時間を比べると、『ターミネーター2』のほうが圧倒的に上という体たらくです。

 ただ、今の家に引っ越してからはDVDプレーヤーを捨ててしまったので、AmazonPrimeビデオでたまにBGM代わりに流すぐらいで、ここ数年は真剣に観ていませんでした。今回リバイバル上映で劇場で観た『ターミネーター2』は2時間超えにもかかわらず1分も飽きなかったし、改めてフラットな気持ちで鑑賞できたので新たな発見もありました。いやー、本当に劇場で観れて良かった。

 物心がつくかつかないかの頃から観ていたので、正直本作は何が面白いのかもよく分かっていなかったのが、今回改めて色んなことが冷静に観ることができました。まず最初に驚いたのが、リンダ・ハミルトン、お肌カサカサやな、と(笑) 本作は当時映画史上最高額の製作費を投じた作品にも関わらずメインヒロインが美人ではないというのがビジネス的な観点からするとかなりの驚きなんですよね。リンダ・ハミルトンについてはある種自分の母親のような存在なので、美醜については考えすらしませんでしたが、今冷静になって考えてみるとこれだけのビッグバジェット映画で、このお肌カサカサ感は大したものだなと。

 いや、もちろん作品にはマッチしてるんですよ。人類で唯一滅亡の未来を知る女性であり周りに警告をするものの、それが単なる偏執狂としてしか扱われない悲運な女戦士の雰囲気が非常によく出ています。横に身長190cmを超える大男であるシュワルツェネッガーを相手に回して対等に渡り合えそうな女性というのは、その後ガル・ガドットまで登場していませんから。(シャーリーズ・セロンは線が細すぎるので除外)

 世界の滅亡を知りながらも誰からも信じてもらえず孤立するサラ・コナーと、そんな母親を信じることができなかったことに葛藤するジョン・コナーというストーリー配置も素晴らしいなと今回改めて思いました。幼少期から将来の抵抗軍のリーダーになることを見据えて教育されてきたジョンは、子供らしい遊びを何一つさしてもらえなかった。それでも母親であるサラを信じていたものの、サラが逮捕されて物事が冷静に見れるようになると母親はただ精神に異常をきたしていただけなんだと思うようになります。そこから非行に走るようになるものの、未来から送られてきたターミネーターを見て、母親の言っていたことは本当だったのだと理解します。

 これだけ深いストーリーがありながらもサラッと語られるだけで、全く押し付けがましくないところがいいんですよねぇ。これが邦画だったら母親を信じる信じないで30分ぐらいモタモタやりますから。おそらくジェームズ・キャメロンも脚本には書いていただろうし撮影もしていたんでしょうけども、編集でカットしたのではないかなと思います。

 他に改めて驚いたのは最初はシュワルツェネッガーが善玉か悪玉か判断がつかないような撮られ方がしてるんですよね。そして前作を見ていなくても分かるようなストーリー構成になっていて、本当に隅々まで気が配られた作品です。本作は視覚効果ばかりが取り上げられますがストーリーも一流なものの、インターネット本格稼働以前の作品のため、ちゃんとした論評が上がっていないなと感じました。

 

 本作を観ていて思ったのが「映画って娯楽の王様だったんだよなぁ」ということです。『ターミネーター2』には制作スタッフにもその意気込みがあったんだと画面からひしひしと伝わってきます。

 9.11テロ以降、世の中が複雑化してしまって、単純な善悪を描いたスカッとする映画が作られなくなってしまって寂しい限りです。今映画を観ているとこちらも何かと「ポリコレ」を気にしてしまうようになってしまいました。本作でも人類を滅亡に導くプログラムであるスカイネットを開発する責任者ダイソンが黒人というのもどうなのか、と若干思ってしまいましたが、でも昔はそういうことを気にせずただ面白い面白くないで映画を観ていたんですよね。

 今どきの若い子って映画を観る機会ってあるのか気になってしまいました。僕が子供の頃はスマホどころかインターネットもなかったので、娯楽といえばテレビであり、映画でした。自分が幼稚園ぐらいまでは映画のレンタルもまだVHSで、一週間レンタルをすると1000円ぐらいかかっていたような気がします。それが自分が中学生の時に近所に100円でDVDをレンタルできる店ができて、貪るように映画を観ていました。

 当時は部活でクタクタになってしまって、休日に遊びに行く気力もなかったんですよね。それに両親も映画好きということもあり、100円ということもあり映画であれば無尽蔵にお金を出してくれたのです。まぁ無尽蔵と言ってもMAXで観れても月8本の800円なので、大した額ではないのですが。でも当時はそうやって実際にお金を払っていたので作品も厳選していたし、多少つまらなくても最後まで観ていたし、テレビで映画がやっていればB級映画でもこぞって観て、それがメチャクチャ面白かったりと、トータルでいい思い出になってるんですよね。

 僕自身もそうですが、今みたいにアマプラやNetflixでタダ同然に映画が観れてしまうと冒頭10分みてつまらなかったらそこで止めてしまいます。それに家のソファで2時間じっとしてるというのが物理的に難しいんですよね。我ながら良くないことをしつつも「今の若い子たちにはこういうことをせず、ちゃんと全部観てほしいな」とも思っています。我ながらかなり矛盾していますが。

 映画がかつての娯楽の王様であり、有名な作品、昔で言えば『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『インディ・ジョーンズ』『E・T』がある種の共通言語であった時代がすごい懐かしいなと思います。特に2000年代以降で「みんなが共通して観ている(ハリウッド)映画」というのはほぼ無いような気がします。芸人さんが映画のたとえツッコミをしても、それってほぼほぼ80年代90年代の映画だったりしますからね。

 

 自分が生涯でずっと叶えたいなと思っていた夢が2つあります。

  • 映画館で『ターミネーター2』を観ること
  • シルベスター・スタローンに英語で生で会話すること

 です。

 『ターミネーター2』は昔の作品ということで映画館での鑑賞はほぼほぼ諦めていて、かくなる上は平日のイオンシネマ貸し切りサービスを利用して、ブルーレイを流すかと考えていたのですが、図らずもその夢を叶えることができました。

 残りはシルベスター・スタローンと生で会話することなので、こちらも早く叶えたいと思います!!



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