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英語で「Cute」という言葉を体現したリース・ウィザースプーン『キューティ・ブロンド』

 AmazonPrimeで『キューティ・ブロンド』を観ました。

※今回の作品はAmazonプライム会員であれば無料で視聴可能です。→AmazonPrimeビデオ

 

上映時間

 96分

 

オススメ度

 星5点満点中:★★★★

 

ストーリー

 陽気で天然ブロンド美人のエル・ウッズ。大学ではファッション販促を専攻し、成績も優秀で女性社交クラブの会長を務めるほどの人気者。そんなエルがいま何よりも待ち望んでいるのが政治家志望の恋人ワーナーのプロポーズの言葉。
 しかしある日、ワーナーが切り出したのは別れ話。議員の妻にブロンドはふさわしくないというのが理由。突然のことに動転するエルだったが、ワーナーがハーバードのロー・スクールに進学すると知ると、自分もそこに進みワーナーに認めてもらおうとファイトを燃やし、みごと超難関の試験を突破するのだったが……。<Yahoo!映画>

 

感想

 英語で言うところの「Cute Girl」とは、まさに本作『キューティ・ブロンド』のリース・ウィザースプーンのことを指すのだと思う。

 本作は2001年に1800万ドルの低予算で公開されるやいなや全米で初登場1位を獲得し、最終的には1億4000万ドルも稼ぎ出したリース・ウィザースプーンの出世作です。
 本作の大ヒットをキッカケにウィザースプーンは "新ラブコメの女王" と称され、2000年代後半にはハリウッドで一番出演料が高い女優の地位まで上り詰めます。

 そんなハリウッドのトップに上り詰めたウィザースプーンですが、映画好きの僕は意外にも彼女の出演作は今まで1本も観たことがありませんでした。前々から「ウィザースプーンの作品を何か観たいなー」と思っていたところ、AmazonPrimeに『キューティ・ブロンド』が登録されているのを発見!
 ということで早速観てみました。

 それでまず観た直後の感想はと言うと

 こりゃウィザースプーン、人気出るわ

 でした。

 明るく演じ過ぎればバカなブロンド女に見えてしまう、賢く演じ過ぎればイヤミな女になってしまう。その絶妙な間を見事なバランス感覚で演じ切ったウィザースプーンはまさにアカデミー賞ものでしょう。(アカデミー賞自体にはノミネートすらされていませんが)

 以前から本作のストーリーは耳にしていて「彼氏に振られたブロンド女が一念発起してハーバードのロースクールに入る」と聞いていたため、映画本編2時間かけてロースクールに入るまでを描く『ビリギャル』みたいな話かなと思っていたら、ハーバード自体には本編が始まって15分ぐらいで入学してしまいました。あら、そういう映画なのね。

 この映画がヒットした時は僕はまだ小学生ぐらいで、当時は「女性の社会進出を描いた映画」みたいな触れ込みで語られていたような憶えがありますが、中身を観てみるとそんなことはなくて、悪く言えば「男が考える理想の女社会」でした。
 なんか女同士のキャッキャウフフがリアリティがないんですよね。

 じゃあリアリティがないから面白くないのかというとそういうことではなく、「これ、なんかの感覚に近いんだよなー」と映画本編を観ている間思っていたのですが、この映画は言ってみればミュージカルなんですよ。
 本編が始まっている間は常に誰かが喋ってますし、動いている。画面もカラフルで、何かが止まっているということがない。
 それでこの映画、後で調べてみるとミュージカルにもなっているみたいですね。納得。

 ストーリーが開始15分でハーバードに入ってしまう展開であるとか、序盤のウィザースプーン、ちょっとポジティブを通り越してバカっぽくない? と思ってしまっていたのですが、やっぱりハリウッドがうまいなぁと感心するのは、ポップなお話の展開でありつつ、さりげなく主人公・エルの地頭の良さを見せるからなんですよ。
 ネタバレを避けるために前半部しか語りませんが、物語の序盤でエルがブランド物の服屋に行くシーンがあるんです。そこの店員がエル達を見るなり「こいつらはバカだ」と見下し、今までセール品として出していた服の値下げシールを剥がして「こちらがオススメです~」とか言いながらエルに服を売りつけようとするんですよ。
 しかしエルはその服が1年前に発売された服であることを見抜き、逆に店員を言い負かしてしまいます。

 こういった、キャラクターの性質をさりげなく見せつつ、後半の伏線を張るというのがハリウッドは本当にうまい。

 後半はハーバードのロースクールに入り、実習の一環として実際の殺人事件の弁護を手伝うのですが、その事件のラストのオチが「エルがブロンドギャルだからこその結末」になっているんですよ。

 駄目な映画のパターンとして、序盤で散々主人公がどんな性格でどんな人生を送ってきたかダラダラ見せる割にはオチが「その主人公でなければいけない」ものになっていないということがあります。
 これは脚本家が「主人公にはキャラを付けなくては!」と息巻いて、設定だけ無駄に凝るのですが、ストーリー展開がそれに追いついてなくて結局話がまとまっていないということは頻繁に見る光景です。

 しかし本作『キューティ・ブロンド』では主人公のキャラ付けがしっかりとしている・・・ というよりはウィザースプーンの魅力としっかりとした演技プランが相まって「エルならきっとこういう事言うよね」であるとか「あー、やっぱエルならこうしたか」と思ってしまうんですよ。それでいて観客が思わず応援したくなるキャラクターになっている。

 画面もポップでウィザースプーンはキュートだし、話のオチも最後はバシッと決まる。
 もし最近嫌なことがあって頭空っぽで元気の出る映画が観たいと思うのであれば『キューティ・ブロンド』はオススメです。

 

※今回紹介した作品はAmazonPrime会員の無料体験でも視聴可能です。

 

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