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最近観た映画『パシフィック・リム/アップライジング』『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』『ピクセル』

  AmazonPrimeで映画を何本か観ました。

※今回の作品はAmazonプライム会員であれば無料で視聴可能です。

①パシフィック・リム/アップライジング

 

上映時間

 110分

 

オススメ度

 星5点満点中:★★

 

ストーリー

 巨大兵器イェーガーを駆使する人類とKAIJUたちとの激闘から10年。今は亡き英雄ペントコストの息子でイェーガー・パイロットとしての活躍を期待されていたジェイクは、環太平洋防衛軍(PPDC)を去って違法なイェーガーのパーツ売買を行っていた。だが、戦地からイェーガーのパーツを盗んでいたアマーラと共に逮捕され、PPDCのパイロット養成施設へ送られる。そこで彼は義姉のマコ(菊地凛子)に命じられ、イェーガー・パイロットの候補生の教官を務めることになる。<Yahoo! 映画>

 

感想

 世界一のオタク監督、ギエルモ・デル・トロによって2013年に創造された巨大ロボット戦闘映画『パシフィック・リム』。その5年ぶりの続編。

 前作は僕も劇場に駆けつけて観るほど好きな作品でしたが、今作に関しては100点満点中30点ぐらいの出来栄え。(前作は90点)

 なぜ今作がダメだったのかの理由は大きく分けて2つあります。

 まず1つ目に、「敵がKAIJUではなく人間になったため、敵を倒すカタルシスが前作に比べて大幅に減少した」という点です。

 前作がなぜあそこまで燃える映画だったかと言うと、地球に突如現れた地球外生命体KAIJUに対して最初は為す術がなかった人類が、全世界でお互いに協力し合うことでKAIJUを倒せるようになったというアツい設定があったからなんですよ。
 それが今作では敵が身内に潜むようになり、敵を倒したところで「お前ら内部のセキュリティ、ちゃんとしとけよ!」としか思えないわけです。自分で点けた火を自分で消したところで、どれだけ大げさな演出をしてみたとて「いや、それもともと自分が蒔いた種やん・・・」としかならないわけですよ。

 2つ目の理由としては「設定の粗が見えすぎる」という点があります。

 もちろん前作でも設定の粗は確かに多々見受けられました。
 しかし前作の場合はオープニングの10分間で「突如現れたKAIJUに地球がめちゃくちゃにされ、それによって全人類が協力し合い、次第にKAIJUに対抗できるようになる」というお話を一気に見せきってしまうのです。特に人類が手を取り合って一つになるというショットを観た時はわずか数秒のワンカットなのですが、この世界観に猛烈に納得してしまったのを憶えています。

 その後も冷静に考えれば笑ってしまうほどのアツいセリフと、観客の気持ちを最大限にアゲてくれる音楽。それらがすべて組み合わさって設定の粗さを打ち負かしていたのです。

 しかし本作『アップライジング』ではアツいセリフもなければ、あのメインテーマも流れない。「天才と呼ばれた主人公が一度は挫折し、そしてまたそこからふたたび立ち上がる」という燃える展開もない。

 そうなると映画を観ている最中に「あー、このイエーガー1機作るのにお金どれくらいかかるんだろう」とか「これ、ビルをめちゃくちゃ崩壊させてるけど、補償とかどうなるん?」といった雑念ばかりが生まれてしまいます。

 巨大ロボットを操縦して、街中でKAIJUと戦うシーンはそれなりに魅力的であったりもするので、ストーリーの練り込みが不足しているのにはガッカリしてしまいました。

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②HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス

 

上映時間

 117分

 

オススメ度

 星5点満点中:★★

 

ストーリー

 世界からパンティーが消えていく状況で、色丞狂介(鈴木亮平)は姫野愛子(清水富美加)のパンティーをかぶり、変態仮面として悪を倒していた。複雑な感情を抱く愛子はパンティーを返してもらったが、狂介と愛子の心にすれ違いが生まれてしまう。愛子に対してひそかに好意を寄せる同級生の真琴正(柳楽優弥)は、愛子を傷つける狂介を憎いと感じていた。そんな中、変態仮面の前に新たな敵が出現し……。<Yahoo! 映画>

 

感想

 2013年に俳優の小栗旬によって持ち込まれた企画、実写版『HK/変態仮面』。

 本当は小栗旬本人によって主役である色丞狂介が演じられるはずだったが、さすがに事務所側がNGを出し、代わりに小栗の友人である鈴木亮平が主役を演じることに。

 そして『HK/変態仮面』が予想以上のヒットを飛ばしたことにより作られることになったのが続編である本作『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』である。

 僕は本作の監督である福田雄一さんが昔から好きで、初めて福田監督の作品に触れたのはフジ系月9ドラマである『東京DOGS』。こちらは小栗旬と水嶋ヒロが共演した刑事ドラマなのですが、福田監督が書くセリフがいちいち面白く、本当はハードな刑事ドラマなはずなのですが、製作者の予想以上にコメディパートがウケてしまい、全体としてはユルい雰囲気になってしまった作品です。
 その後は同じくフジテレビ系で堂本剛主演の『33分探偵』にハマり、内容としては『金田一少年の事件簿』を極限にまでユルくした推理ドラマであり、やはりいちいちセリフと設定が面白い。
 この辺りから福田監督も完全に売れっ子になっていき、そして『勇者ヨシヒコ』で完全にブレイクした感じがあります。

 そんなわけでこの『HK/変態仮面 アブノーマル・クライシス』を楽しみにしながら観たわけなのですが、どうやら福田監督はゆるい笑いを観客に提供することと、映画をゆるい気持ちで作るということの違いが分かっていないということが分かりました。(ちなみに、僕は前作は未見です)

 まずオープニングのアニメーションがMARVELもろパクリなのと、その後のタイトルクレジットが『スパイダーマン2』まんまだったため爆笑してしまったのですが、僕の中での気持ちのピークはそこが頂点でした。あとは下るのみ。

 映画のベースとしては『スパイダーマン2』を下敷きにしているようなのですが、そこで繰り広げられる展開やら役者さんの撮り方が何も練られていない。

 例えば主人公の色丞狂介は女物のパンティを被ることで変態仮面に変身するのですが、その変身シーンもパンティを被った鈴木亮平のカットに、フラッシュバック的に単なる変態仮面の1枚画を挟み込むだけという、なんの工夫もないシーンになっていて逆に驚きました。えっ、これ2作目でしょ!? なんで変身シーンになんの工夫もないの???? 1作目の時に「あぁ、変身シーン、もっとこういうふうに撮っておけばよかったなぁ」とか思わなかったの!!??

 本作の敵は柳楽優弥なのですが、その柳楽優弥と中盤に学校の体育館で戦うシーンがあるのですが、それがもう明らかに予算がなかったから体育館を選んでいるのが丸わかりで「だったら尺を短くして、それでお金のやりくりしなさいよ・・・」と思ってしまいました。そう、この映画、尺が117分もあるんです。普通こんな企画、概要を聞いただけで尺は90分ぐらいだと思うじゃないですか。117分ですよ。本編見てたら当然あと30分は切れるような内容でした。

 また福田監督の要であるコメディシーンですけども、本作を観て気づいたのが「福田監督はセリフの構成や、奇抜な設定を作るのはうまいけれども、ショットの積み重ねで笑いを作るのは本当に苦手」ということです。
 福田監督の作品で笑えるシーンのほとんどがムロツヨシや安田顕などの芸達者な役者さんを引き画ワンカットで長めに撮って、そこに面白いセリフを言わせているだけなんですよ。もしくはまた『勇者ヨシヒコ』に代表されるような「設定1発の笑い」。
 ショットとショットの組み合わせで笑いを作っていない。

 ドラマみたいなそれぞれの役割分担が明確に決まっていて、良くも悪くもクオリティが一定に保たれるものに対して福田監督のエッセンスが注がれると非常にうまく作用するようですが、映画のような「ゼロから作り上げていくもの」になると途端に馬脚を現してしまう。
 映画を観ていても「あー多分これPCに向かってひたすらコツコツと脚本書いて、ちょっと煮詰まったらYouTubeとか観てアイデア拝借してるんだろうなぁ」という印象を受けてしまいました。

 とはいえ映画の内容自体があまり優れたものではないにしても、主演の鈴木亮平の役作り(体作り)は本当に感心しました。
 主人公の色丞狂介を演じるためにビルドアップした体は筋肉で盛り上がっており、今の役者さんでここまで体を作り込める人は他にいるのでしょうか。

 主演の鈴木亮平が頑張っていただけに残念でした。

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③ピクセル

 

上映時間

 106分

 

オススメ度

 星5点満点中:★★★★

 

ストーリー

 地球や人類の文化ついての情報を電波に乗せて、宇宙人との交流を図ろうとしていたプロジェクト。それを宇宙人が受信したものの、彼らは人類からの宣戦布告だと勘違いしてしまう。「パックマン」「ギャラガ」「ディグダグ」「ドンキーコング」「スペースインベーダー」と、送られた情報からテレビゲームについて知った宇宙人たちはそれらに出てくるキャラクターに姿を変えて地球を侵攻し始める。巨大なキャラクターが次々と現れ、都市をブロック化していく事態に世界はパニックに陥り……。<Yahoo! 映画>

 

感想

 2000年台前半に本作の主演アダム・サンドラーや、同じくユダヤ系コメディアンのベン・スティラーがSONYや20世紀FOXで次々と良質なコメディをヒットさせていたのを当時中学生だった僕は非常によく憶えています。

 特にアダム・サンドラーに関しては2006年に主演した『もしも昨日が選べたら』が僕のマイベスト映画でもあるため、ここ十数年ずっと追い続けていた役者さんでもあります。

 さて、本作は「かつては神童と呼ばれていた少年が今ではうだつの上がらないサラリーマンとなるが、ある事件に巻き込まれたことでかつての自分の才能を再び発揮し、そして本当の自分を取り戻す」というハリウッドお得意のテーマになります。

 話の展開としてはベタ中のベタながら、今までハリウッドが研究に研究を重ねてきたストーリー展開のノウハウによって観客を確実に楽しませてくれます。

 アダム・サンドラー演じるサムは、かつてはアーケードゲームの天才として持て囃されますが、世界大会決勝で負けて以来自信を失い、今ではしがない電気工として冴えない毎日を送っています。
 そんなある日、宇宙人から地球人に対して地球の存亡を賭けて「パックマン」「ギャラガ」「ドンキーコング」の勝負を挑まれるわけですが、そこでかつてアーケードゲームの天才として持て囃されていたサムが召喚されます。まずこの設定が非常にうまい。
 かつての世界大会決勝の様子を撮ったビデオテープを宇宙に送ってしまったことで数十年後にゲーム対決を挑まれてしまう、という設定を作ることで「パックマン」などの"アーケードゲームの実写化"に成功しているのです。
 数年前にパックマンやドンキーコングの実写化をすると聞いた時は「えっ、どうやって実写化するの?」と思っていましたが、まさかこんな手があるとは思いませんでした。
 しかもこの映画がうまいのは、アーケードゲームを単に実写化するのではなく、主人公の成長ドラマにしっかりと絡めているところです。ただ単純にゲームを題材に映画を作ることは容易にできますが、「かつて自分の自信を失わさせたアーケードゲームに再び挑むことになる」という設定を思いついたのには本当に感心します。

 そしてしがない電気工で常に憎まれ口を叩いているサムも、宇宙人とのゲーム対決をする中で次第に変わっていきます。かつて自分をあれだけ苦しめたアーケードゲームという存在が、今では自分をヒーローにしてくれる。

 そして最後は因縁のドンキーコング対決になるわけですが、これもまたうまい構成です。
 映画の序盤、アーケードゲームの世界大会でサムはドンキーコングの勝負に敗れてしまったから世界チャンピオンになれなかったわけですが、映画の終盤では地球の存亡をかけて再びドンキーコングに挑む。これが映画としてキレイな円環構造を取っているわけです。
 ドンキーコングに打ち勝つということは今まで数十年引きずっていたトラウマに打ち勝つことであり、世界を救うことにもなる。ドンキーコングには色んな思いがあるからこそ、我々観客もラストでサムが挑む姿についつい応援したくなってしまうし、その後のカタルシスも単純に「世界を救う」だけでは得られないような快感を伴うのです。

 映画全体としても嫌な人間は誰ひとりとして出てきませんし、登場人物全員に救いがある。セリフもいちいち面白くて、頭空っぽの状態で観れてしまいます。

 最近ちょっとお疲れ気味の僕としては、何も考えなくても観れて、ずっと笑えて、それでいて最後には泣けてしまうようなストーリー展開に、本当に満足しました。

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※今回紹介した作品はAmazonPrime会員の無料体験でも視聴可能です。

 

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