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過去作をどこまで意識したらいいのか? 『ターミネーター:新起動/ジェニシス』

 AmazonPrimeで『ターミネーター:新起動/ジェニシス』を観ました。

※今回の作品はAmazonプライム会員であれば無料で視聴可能です。→AmazonPrimeビデオ

 

上映時間

 125分

 

オススメ度

 星5点満点中:★★★

 

ストーリー

 自我に目覚めた人工知能〈ジェニシス〉が起動すれば、人類は滅亡する。〈人類の未来〉を取り戻すには、何者かによって〈書き換えられた過去〉に戻って戦うしかない。運命の鍵を握るのは女戦士サラ・コナーと、〈絶対に彼女を守る〉ことをプログラムされたT-800ターミネーター。人類滅亡のカウントダウンが迫るなか、ふたりの前に立ちはだかる人間でも機械でもない第3の存在ー最新最驚のT-3000ターミネーターの正体は?そして、人類の救世主は一体誰なのか<Yahoo!映画>

 

感想

 ターミネーターシリーズの第5作となる本作。

 僕は『ターミネーター2』が生涯ベスト級に好きな映画で、小さい頃はビデオで、高校に入ってからはDVDが擦り切れるほど観ていました。
 このターミネーターシリーズは2があまりにも偉大すぎるため、続編を作る毎に「2を超えられなかったか・・・」とガッカリされるのが恒例となっていますが、果たして本作はどうだったのでしょうか。

 まず率直な感想としては「当然のことながら2は超えられなかったね」、です。
 まぁこれは当然といえば当然なのですが、かと言って全く面白くなかったかと言えばそういうわけでもなく、上映時間の125分も比較的楽しく観ることができました。(面白さの度合いとしては3作目と同じくらいでした)

 比較的楽しめたとは言え、本作は構造的になかなかマズイ部分を持っていまして。
 楽しめた部分としては、本作は主人公カイル・リースが『ターミネーター1』の舞台となる1984年に戻るのですが、そこで第一作目を完コピしたシーンが出てきたりして、思わずオッと思ってしまいました。
 その後2017年にタイムトラベルするのですが、このタイムトラベルが原因か状況が想定していたものとかなり異なっていて、なぜそうなったのかという理由を探るところがタイムトラベルモノの醍醐味というか、面白く感じた点です。

 ただこの楽しめた点、どちらも前作ありきの面白さであって、この作品単体では楽しめないのが問題なところです。(というか過去作観てない人は楽しめるのか…?)

 今回の敵である◯◯◯も、ジョンやサラを殺したいのか殺したくないのか、最終的に何をしようとしているのかイマイチよく分からず、それでもって映画が盛り上がって来たところで唐突になぜ自分が悪の道に走ったかを唐突に語りだし、映画のテンポをぶった切るという暴挙に出ます。
 本作がシリーズを観ていることを前提に作っている割にはカイルもサラもイメージと全然違います。カイルはそこまで勇敢じゃなさそうですし、サラもリンダ・ハミルトンが作り上げた「強い女」のイメージからは程遠い。シュワルツェネッガー演じるターミネーターも本作ではほぼほぼ人間になっています。ラストではホロリとさせることを狙ったシーンが出てくるのですが、これが全然ホロリとしない。
 2がラストになぜあれだけ感動できたかというと、それまでずっと人間的な感情を見せなかったターミネーターが最後の最後でほんの少しだけ人間的な感情を芽生えさせるからこそ感動できたのです。そういったフリが新起動にはほとんどなかったのが残念な点でしたねぇ。

 そもそもこのターミネーターという作品は何が面白いかというと「全人類の存亡をかけた戦いが今ここで繰り広げられているのに、それを知る人はほとんどいない」というパーソナルな話という点なんですね。主人公たちが猛烈に頑張っているのに、それを応援してくれる人は誰もいない。だからこそ観客は応援したくなる。ところが新起動では色んな人が戦いに巻き込まれていくわスケールはどんどん大きくなるわで全然パーソナルな物語になってないんですよね。

 本作がコケたおかげでいよいよ1,2を手がけたジェームズ・キャメロン御大が自らパート6の制作に乗り出したようですが、6こそは2に匹敵するような作品になってほしいものです。

 

※今回紹介した作品はAmazonPrime会員の無料体験でも視聴可能です。

 

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