- 頭の悪い自分でも何か一つ特技を身に着けたい
- TOEICに挑戦するのもいいけど、自分でもハイスコアが取れるのだろうか
- 勉強法や、ハイスコアを取るのにかかる時間が知りたい
自分は頭が良くないと思いつつも何か特技を身に着けたいと思っている方にはTOEICがオススメです。
どれだけ頭が悪くても暗記を軸にすればTOEIC受験者の最上位ランクであるAクラス(860点突破)も可能です。
今回はTOEICを勉強するメリットや使用すべきテキスト、そしてかかる時間などについて書いていきたいと思います。
このブログの筆者
一般入試でも科目選択によっては英語を受験しなくても入学できるFラン大学出身。
就職の際の武器の一つとして英語の勉強を開始し、独学でTOEIC875点を取得。
TOEIC(英語)を勉強するメリット
まずTOEIC(英語)を勉強するメリットを挙げていきます。
- 語学なのでやれば必ずできる
- どの業界の人間でもスコアの価値を認識している
- 世界中のコンテンツにアクセスできるようになる
ひとつひとつ解説していきます。
言語と向き不向き
当たり前の話ですが、語学に関しては習得に向き不向きはありません。人によって口が達者であるとか、文章を書くのがうまいというのはあるかもしれませんが、TOEICはあくまで読み聞きの理解度を測るテストなため、そういったセンス的なものは一切不要です。我々は母国語である日本語をちゃんとマスターしているので第二言語である英語も少なくともTOEIC860点突破レベルであれば十分習得可能でしょう。
スコアの価値
今の日本でTOEIC以上にスコアの価値が世間で共有されている資格試験もありません。しいていえば英検か簿記ぐらい。みんなが名前を知っている宅建も合格したら何ができるのかや、どれだけの勉強時間で合格できるのかは意外と知られていないと思います。
半年ほど前に僕は転職をしたのですが、それが同じ組み込み業界であっても少し領域の違うところにチャレンジしたのです。そこで面接の際にこの領域でやっていく自信はあるかと問われた際「独学でもTOEIC875点を取得できるぐらいコツコツと努力を積み重ねることができるので、問題ないかと思います」と答えたところ、その時の面接官(=今の上司)に深く納得してもらえたのが印象的でした。
TOEICは英語のスキルを測るだけでなく、自分がどれだけ努力ができる人間なのかを示す名刺代わりにもなるのです。
英語コンテンツ
英語が読めるようになると特に自分の趣味でアクセスできるコンテンツの数が桁違いになります。僕で言えば映画が趣味なので、毎週全米映画の興行収入ランキングを発表してくれる『Box Office Mojo』を読んだりします。もちろん全部がスラスラ読めるようになるわけではありませんが、ときおり出てくる意味のわからない単語もGoogleの拡張機能であるWeblioポップアップ辞書でサッと調べてしまえばそこまで苦労することもありません。また海外のYouTuberによる映画レビューも、最近はどこも英語字幕がついているのでそれを観ればなんとか意味は取れてしまうんですね。
ただ僕自身がTOEICで860点を超えてみて一番良かったなと思ったことは
コツコツと勉強を積み重ねれば結果は必ず出るし、勉強をすれば人生の幅が広がるという実感を得ることができた
ことです。
確かに時間はかかりましたが最後には結果が出ましたし、そのおかげで転職も成功して、更には人生の楽しみが増えた。
そういった実感があるからこそ「勉強する」ということへのフットワークがものすごく軽くなりました。
>>【100時間で合格】Excel MOS&VBAエキスパート取得のための独学勉強法
>>簿記3級に合格するための勉強法(2回落ちた男が語る)
英語の勉強は時間がかかる
TOEICはやれば必ず誰でもできる試験ではあるものの、かといって楽にスコアが取れるものであはりません。
<Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』P.6>
上は現在のTOEICスコア(縦:Current Score)から目標スコア(横:Target Score)を達成するのに必要な勉強時間を記した表になります。
例えば現在のTOEICスコアが450点の人が850点を達成しようと思うと平均して975時間かかると言われています。
GoogleでTOEICの勉強法を検索して上位表示されるページを見ると短期間で大幅な点数アップを実現した人の体験記が載っていいたりしますが、そういったものは大抵下記の3種類に分類できます。
- 広告収入目当ての誇張記事
- 元から地頭が良かった
- 1日16時間ぐらい勉強していたのを伏せているだけ
できれば僕も「TOEICなんて1日1時間×3ヶ月で誰でも860点突破できます!!」とゴキゲンに書いてみたいものです。
「TOEIC860点突破に1000時間かかる」と実情を書いてもウケは悪くなるし、広告収入も得られないので損しかありません。
とはいえ最初にまずそういったリアルな勉強時間をお伝えしておかないと、いざ勉強を始めてスコアが思うように伸びないときに「なんで自分はこんなにも勉強しているのに点数が悪いんだ」と挫折してしまうんですね。本当は勉強時間が足りないだけなのに。
僕自身、大学で就活が始まった頃からTOEICを意識した勉強を始めて、そして2021年に875点を取るまで足掛け10年ぐらいの時間がかかってます。その間勉強をやったりやらなかったりと挑戦と挫折を繰り返していたのですが、860点を超えるためのリアルな勉強時間相場を知っていればもっと早くスコアを取れたのではないかなぁと思っています。
英語はなぜ暗記で乗り越えられるのか
以下の2つの英文を見て、空欄に入る単語を考えてみてください。
【問題】
①I study English very hard [eから始まる英単語]
②We must respect the will of the [iから始める英単語]
みなさん分かりましたか?
恐らく①の方は考えるまでもないと思いますが、②の方はなかなか分からないと思います。
それでは答えを見ていきましょう。
【答え】
①I study English very hard everyday.(私は毎日熱心に英語の勉強をします)
②We must respect the will of the indivisual.(私達は個人の意志を尊重しなければならない)
ここで質問なのですが、なぜみなさんは①の答えが瞬時に「everyday」だと分かりましたか?
そしてなぜ②は分からなかったのか。
身も蓋もない理由を言ってしまえば
I study English very hard と来て、次にeから始まる英単語はeveryday以外ありえないから
でしょう。
文法的に正しい解説もできるのですが、恐らくネイティブスピーカーだって同じことを言うはずです。
そしてなぜeveryday以外ありえないかと言うと
I study English very hard everydayという英文を今までの人生で何百回と見てきているから
なんです。
日本語でも英語でも「こういうシチュエーションではこういう言葉が使われる」というぼんやりとしたルールが決まっています。そのルールが決まっているからこそ我々は多少文章を読み落としても、他人が言っていることを聞き逃しても脳内で補完して理解できるのです。
つまり言語は
膨大なルールの集合体
なのです。
それをひとつひとつ覚えていければ、英語はできるようになるのです。
具体的にどう勉強すれば良い?
シンプルに
出会う文章すべてを暗記
してください。
難しいことを考えずに、大量の英文を頭の中に次から次へとストックしていくと、次第に「このシチュエーションならこの英文以外ありえないだろう」という脳になっていきます。
下手に考えてやろうとするから、迷いが出て結果が出ない。
我々だって赤ちゃんの頃は文法などを意識せず、出会う文章をひたすら覚えていったからこそ今こうして日本語を普通に話せるようなっているわけじゃないですか。
その方法論を英語でも適用するのです。
まずは英単語の暗記を積み上げる
僕は英語の勉強を始めるときに、まず英単語(熟語)帳を4冊覚えて1万語レベルの語彙力を身に着けました。
英語の勉強法で「分からない単語が出てきたら前後の文脈を想像して、考えながら覚えましょう」というものがありますが、文脈を想像して合っていれば良いものの間違っていたら目も当てられません。それにTOEICの試験のように高速で大量の英文を読み解かないといけない時に10単語読むごとに分からないものが出てきていたらまともに回答できません。100単語読んでそのうち1単語分からないものがあるかないかレベルでないと前後の文脈から推測するのは難しいいのではないでしょうか。
それに英単語一つ一つの意味さえ分かってしまえば英文もそれなりに読めれば、話すときもどうにか自分の意志を伝えることができてしまいます。
英単語の暗記はひたすら読んで書いて聞いて話してをすれば誰でもできるし、語彙力が増えて読める英文の種類が広がるのが楽しかったので、この勉強法を採用してよかったなと思っています。それに英単語帳を4冊覚えるだけで、直後に受けたTOEICで700点を超えることができました。
使用すべきテキスト
ここでは今まで使ってきたテキストを紹介します。
- くもんの中学英文法―中学1~3年 基礎から受験まで
- CD BOOK フォニックス<発音>トレーニングBOOK
- Duo3.0
- ユメタン2
- ユメジュク
- ユメタン3
- 基礎英文法問題精講
- 入門英文解釈の技術70
- TOEIC L&Rテスト「直前」模試3回分
- スタディサプリ
- おまけ①:レアジョブ
- おまけ②:瞬間英作文シリーズ
これらについて解説していきます。
くもんの中学英文法―中学1~3年 基礎から受験まで
先ほど文法など意識しなくていいと言いましたが、とはいえ全く知らないのも効率が悪いのでサラッと復習してしまいましょう。特に注意深く読む必要もなく、復習程度に見ていけばよいかと思います。
毎ページ冒頭に例文が載っているので、それだけは暗記してしまいましょう。一度英文を見ながら口に出して発音してみて、今度は目を閉じて発音してみる。特に詰まることなく言えたらそれでOKです。
CD BOOK フォニックス<発音>トレーニングBOOK
英語の正しい発音を学習するためのCD付き参考書。この本を読めばアルファベットと発音のルールを学ぶことができます。
日本語と英語は根本的に発音が違い、口の形や舌の動かし方は真似して覚えられるものではありません。自分がうまく発音できるものでないと聞き取りもできないので、学習の最初の方に正しい発音の仕方を学びましょう。
この一冊をこなすだけで、発音が段違いにうまくなります。
Duo3.0
さて、ここから英単語に。
この『Duo.3.0』は英単語業界ではバイブルのような本です。僕も英語学習で一番タメになった参考書は何かと問われたらこれを挙げます。
『Duo3.0』のすごいところは一つの英文を覚えるだけで日常生活でも使う重要な英単語を4つも5つも頭にいれることができる点で、それでいて文に不自然さが全く無いのです。
ここに載っている英文・英単語を覚えるだけでもそれなりに日常会話ができるようになってしまうほどの代物。
取り組み方としては載っている全560英文をひたすら覚えてください。最初の単語が出てくるだけで残りの英文が条件反射的にすべて出てきてしまうぐらい、骨身にしみこませましょう。
あまり大きな声では言えませんが、ネット上には数多く『Duo3.0』復習コンテンツがあったりするので、そちらもうまく使いつつ暗記していってください。
ただし『Duo3.0』は負荷がものすごく高いので、全文覚えるだけでも半年~1年かかることもあるかと思います。
ユメタン2/ユメジュク/ユメタン3
こちらは『ユメタン』シリーズ。
『Duo3.0』に並んで好きな教材ではあるのですが、ネットでの評判はそこまで高くないのが不思議なところ。
ユメタンの良いところはチャプターごとに英単語のミニテストが用意され、それを使えば容易に復習ができてしまうのです。
また音声教材の方も日本語から英語の順で読み上げてくれるので、日本語が読まれたら一時停止して頭の中で回答。そして再生して答え合わせ、という勉強ができるのです。
こういう日本語から読み上げてくれる教材って意外と無いんですよね。
基礎英文法問題精講
単語帳4冊をこなしたところで、ここから「ストックした英語」を「使える英語」にしていきます。
ここで再び英文法を勉強しますが、単語帳4冊分の単語と熟語の知識が入っていると恐ろしく簡単に問題が解けるようになっていると思います。
正直TOEICに必要なレベルの英文法ってそこまで複雑ではありませんし、文法問題と言われているものもここまで語彙のストックがあると自然と「この問題の答えはこうしかありえないだろ」というものが見えてくるはずです。
この本で早急に文法事項を確認したら次に行きましょう。
入門英文解釈の技術70
昨今の英語義務教育では英文を見てSVCだかSVOを当てる、いわば「当てっこゲーム」をしています。普通に授業を受けてSVC/SVOを理解したところで、それが英文読解に役立つ場面はあまりなかったでしょう。しかし本書は「なぜ英文を読む時にSVC/SVOの読み解きが必要なのか」を素晴らしく解説してくれます。
これを読めば「英語において本当に必要な単語は3~5語だけなんだ」と、英語の本質が分かるようになります。
本質が理解できればどれだけ長い文章が出てきたとしても最低限何を読み解けばよいのか分かりますし、自分が話すときも最低限何を言わなくてはいけないかが分かります。
本書の使い方としてはテキストを真似して紙に英文を書いて、それをSVOCに分解していきましょう。分解ができたら英文を何回も暗唱して頭の中に入れます。その時は必ず英文の構造を意識しながら覚えましょう。
ここまでくれば最低でもTOEICは600点を超え、700点も取れていると思います。
TOEIC L&Rテスト「直前」模試3回分
TOEICの実践演習に入っていきます。
ここでは『TOEIC L&Rテスト「直前」模試3回分』を挙げましたが、過去問や模試本であればなんでもOKです。3回分のテストを何回も繰り返して、2時間で満点が取れるレベルにしましょう。ほぼ問題と答えを丸暗記してしまうレベルになってもOKです。
模試をやれば自分の弱点が見えてくるので、単語がまだ弱いと思えば単語をやれば良いし、文法が弱いと思うのであれば文法をやればいい。
ただ、いずれの分野が弱いとしても、ここからは実践問題をゴリゴリと解き進めてしまえば自然と弱点は克服されていると思いますけどね。
スタディサプリ
過去問や模試本で実践演習を進めてもいいのですが、ここではスマホアプリでTOEICの勉強ができる『スタディサプリENGLISH 』を推したいです。
『スタディサプリ ENGLISH 』はTOEICに特化した勉強ができ、これひとつでリスニングもリーディングも両方カバーしています。特にひとつひとつの単元が数分で終わる仕様になっているので、ちょっとしたスキマ時間でも取り組めるのがありがたいところ。あとはTOEIC860点を超えるまで、このアプリを進めていけば良いと思います。
僕はパーソナルコーチが付く『スタディサプリENGLISH パーソナルコーチプラン 』を半年ほど受講しましたが、ベーシックプランでも十分成果は挙げられます。ここまで勉強の日々でモチベーションが保てないという人はパーソナルコーチプランを選んでもいいかもしれませんね。
>>【6ヶ月で655点→875点】スタディサプリTOEICパーソナルコーチプランを本音でレビューする!
おまけ①:レアジョブ(オンライン英会話)
TOEICにレアジョブ英会話 が有効かと言うと、正直あまり関係ないです。
僕自身レアジョブ英会話 は今まで200回以上受講していますがTOEICに関して役に立ったとは思っています。(TOEICにスピーキングはありませんからね)
ただ定期的に海外の講師と英語を使って喋るのは英語学習のモチベーションを保つのに非常に役に立つので、オススメと言えばオススメです。
>>俺のレアジョブ勉強記録! Vol.10(181~200回目)
おまけ②:瞬間英作文シリーズ
レアジョブを受講する関係でスピーキング能力を上げようと思いシリーズ3冊を繰り返し取り組みましたが、TOEICのスコアアップには役に立たなかったかなと。
ただスピーキング能力に関してはこの本のおかげでかなり伸びたと思います。簡単な英文であればスラスラと出てくるようになりました。
英語学習は長い道のり
以上が頭の悪い人でもTOEIC860点を突破できる勉強法でした。
ここまでサラサラと記事を書いてきましたが、やはり低いスコアから860点を超えるのにはどうしても3年近くかかります。ネットの記事を見ているとさも数ヶ月でハイスコアを出せるかのような錯覚に陥ってしまいますが、現実は甘くはありません。僕自身そういった理想と現実に挫折してしまい、860点を超えるのに10年もかかってしまいました。
ですが、振り返ってみれば頑張って勉強して本当に良かったなと思います。TOEIC875点を持っていると、どこにいっても褒めてもらえますし、そのおかげで自己肯定感がものすごく高まりました。今まで「俺なんて何をやってもダメだ…」が口癖でしたが、このスコアを取ってからは気づけばそんなフレーズも言わなくなりましたし、新しいことにチャレンジできる体質になりました。
自分は頭が悪いからと悩む方は、この勉強法を参考にぜひTOEICに挑戦してみてください!
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