2018年度は1日1時間勉強を1年継続した結果、1年でトータル456時間勉強することが出来ました。(週末はちょっと多めに勉強した)
今回は、今までまったく勉強してこなかったサラリーマンが心を入れ替え、1日1時間勉強を1年継続できたコツについて書く、という記事です。
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怠け者サラリーマンが1日1時間勉強を半年間続けてみた
今年も早いもので2018年が終わろうとしています。 僕は今年の2018年4月から毎日1時間勉強すると決めてここまでやってきたのですが、それももう半年以上続いていて、今や1時間勉強をしていないと何や ...
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勉強記録
2018年の4月15日からStudyPlusというスマホ用勉強記録アプリを使ってログを残すようにし、丸1年となる2019年4月14日までで勉強時間が456時間に。
高校時代は3年間合わせてトータルで100時間も勉強できておらず、社会人になってもアラサーになるまで1分たりとも自己研鑽に時間を使ってこなかった自分からすると大きな進歩です。
2018年度やったこと
C言語関連
- C言語ポインタ完全制覇
- C言語構造体の理解(複数のサイトにて学習)
- 600円で始めるラズパイ超入門
- 基板付きキット 絵解き マイコンCプログラミング教科書
Web系言語関連
- Progate(HTML/CSS/JavaScript/jQuery/PHP)
- ドットインストール(HTML/CSS/Atom操作/Bootstrap/開発環境構築)
- TechAcademy[フロントエンドコース]
筋トレ
- 週4ジム通い
- 体重10kg増量
ブログ
- 10ヶ月で90記事更新(年100記事更新ペース)
こうやって箇条書きにしてみるとそれなりに行動しているように見えますが、実際のところ数字としてひと目で分かるような成果が出ていないのが苦しいところ。
ですが本業でやっているC言語の組み込みも自宅に帰ってから自主学習することで理解が深まり、業務でも「何が分からないか分からない状態」からは抜け出すことが出来ました。何か問題に直面してもそれなりに時間をかければ自分で解決ができるようになったため、精神的にもだいぶ楽に。
副業を行うために2018年の後半から実施していたWeb系の勉強も、実際に副業を始めるまでには至っていませんが、勉強をしたおかげで現在はどのWebページを見てもだいたいどのような仕組みで動作しているかの見当がつくようになりました。
勉強とは同時並行的に始めた筋トレも、熱心にジムでトレーニングをすることで1年で10kg増量に成功。自身の長年のコンプレックスであった痩身体型も今ではだいぶ軽減されたように思えます。
ブログも1日で1万PV! とはならないまでも、当初の目標であった1年で100記事更新ペースで順調に記事を書くことが出来ています。これも自身の継続的な努力の成果として自信になりました。
1日1時間勉強(週末はもうちょっと頑張ってやる)で1年トータル456時間というのは決して誇れるような数字ではありませんし、世の中もっと勉強されている方は大勢います。
かといって忙しいサラリーマン生活を送りながら1日4~5時間も勉強してしまう人の勉強法が参考になるかといったらなかなか厳しいと思うのです。
それは「初めて自転車に乗る人が競輪の選手に乗り方を教わる」ようなもので、こっちとしてはまず安定して自転車に乗りたいだけなのに競輪選手としては「どうやったらタイムを0.1秒縮められるか」という話しかできないでしょう。
そこで今日はずっと怠惰な学生&社会人生活を送っていた自分がどうやってコンスタントに1日1時間勉強を継続できるようになったか、そのコツを書きたいと思います。きっとこれはこれで参考になる点があるはずです。
仕事をしながら勉強できる方がおかしい
僕は昔から割と "意識だけは高い系" で、色々とビジネス書や自己啓発本を読んできました。その中でも特に習慣術に関する本を多く読んできましたが、スキルアップに直結するような新しい習慣は一つも身につきませんでした。
身につけたい習慣を紙に書いて壁に張り出す、毎朝10回唱えてみる、自分が新しい習慣を身に着け快適な生活を送っている姿を寝る前に想像する。
色々試してみましたが、全てダメでした。
これは数年前の話ですが、ある時仕事の関係で東大の経済学部を出た方とお話をする機会がありました。その時に僕は
「どうやったら勉強を継続できますかね?」
と聞いたのですが
「あのね、東城君。勉強なんてね、基本継続できないんだよ。ほら、ヒトって数十年前まで今日食べるものもあるかないかの状態だったじゃない。今でこそ飽食の時代って言われて食べるものに困らないけど、特にマンモスを追ってたような時代だったら『食う・寝る・スケベ』の人間の本能的なものに直結すること以外にカロリーを使えちゃう人間はすぐ死んでたんだよ。『食う・寝る・スケベ』以外やる気が起きない人間ほど生き残ってきたわけだから、その子孫の僕らが仕事終わって家帰ってから勉強できるわけないんだよ」
と返されました。
当時の僕としては
「(いや、結局答えになってないやんけ。てかそれ、お前には『勉強など無理!』って言ってるのと同じとちゃうんかい)」
と憤慨していたため、このお話をはっきりと覚えていましたが、今になって分かります。人は基本的に「食う・寝る・スケベ」以外のことはできないんですよね。
僕らは天才じゃない
よくネットや本で「偏差値40から半年で東大合格!」「1ヶ月でTOEIC300点アップ!」という大逆転サクセスストーリーが載っていたりしますよね。あれ、基本的に僕らでは無理です。
僕は本当によくああいった大逆転ストーリーを読んできたので分かるのですが、あの大逆転ストーリーの主人公たちは「自分は貧しい家庭の出身で、親は高校すらロクに通ってなくて・・・」なんて言ったりして「自分たちでもできるかも!」だなんて思わせてくれますが、それは幻想です。できません。下手にできると思っちゃうから自分の中で勝手にハードルを上げて、それで達成できないからやる気が無くなってそもそも行動しなくなる、というパターンに嵌まるだけです。
自分自身に勝手に期待して、勝手に失望しないこと。
1日1時間勉強することは、想像以上に大変な作業と知る
かつての自分もそうですが、世の中の人って1日1時間の勉強量をかなり軽視してますよね。仕事をしながら家帰って自分で1時間勉強するって猛烈に大変な作業なんですよ。
1時間という数字を軽視しているからこそ「なんで自分は1時間も出来ないんだろう・・・」と責めることになって挫折してしまう。1時間はそこそこ長い。
目標からブレイクダウンするのではなく、やれることの積み重ねから目標を決める
目標達成術の本を読むと必ず書いてあるのが「自分が達成したい目標に期限を決め、そこから逆算して1日にやることを決める」ということです。
ですがこれ、うまくいったことありますか?
1日にやることを決めても最初の方はいいかもしれませんが、途中で残業が増えたり、身内に不幸があって勉強の中断を余儀なくされたり、大切な友人から遊びに誘われたり、計画が遅れる要因は世の中にものすごくたくさんあるわけですよ。その時に計画が遅れるとやる気が一気になくなりますよね。
モチベーションを保つための計画なのに、そこから遅れたら「なんとかして期限に間に合わせなきゃ」と思って憂鬱になる計画だとしたら、そもそも立てる意味がありません。
仮にもしその期限までに目標を達成できなかったらどうなるんですか? 自分が死んでしまう? 年収が生活できないレベルまで大幅に下る? 家族から縁を切られる?
多分この記事を読んでる方はそんな状況に置かれてないと思いますし、もしそんな状況であれば四の五の言わずにすぐやって下さい。ただ、期限に間に合わなかったところで現状の生活水準が大幅に下がるわけでもないのであれば、それを必死こいて勉強などできるわけがないんですよ。
だから僕は今、計画を立てるときはあくまでも
「1日1時間勉強したら、これぐらいの時期にはこうなっていたいなぁ」
という雑のものです。
目標から逆算するのではなく、1日に作業量から目標を決める。
こうすることで僕はモチベーションを保つ工夫をしています。
勉強が出来ないのはシステムが悪い
人のやる気なんて本当にアテになりません。
例えば定時で帰れて「今日はいっぱい勉強するぞ!」なんてやる気満々でいたのにもかかわらず、ご飯を食べたぐらいで「あぁ、お腹いっぱいだからちょっと今無理」とか思って横になっているうちに寝てしまい、朝に。
そういう時、過去の僕であれば「よし、今日こそはやる!」という何の具体性も持たない決意だけはするのですが、やっぱり具体性が何もないから結果は昨日と同じくゼロ勉強。
今ではさすがにこれではいけないなと思い、考え方を変えることにしました。
勉強が出来ないのであれば、それば「自然と勉強ができるようなシステムになっていないのが悪い」と思うことにしました。
家に帰ってご飯を食べた後で寝てしまうのが問題であれば「食後にコーヒーを飲む」という具体的な対策を打つ。
朝はボーッとして勉強に集中ができないのであれば「冷たいシャワーを浴びることで強制的に目を覚ます」という対策を打つ。
できなかったことがあれば「明日は頑張ってやる!」という抽象的な決意をするのではなく、具体的な行動を考えるとうまくいくようになりました。
まずは、1時間机に向かう筋肉をつける
僕が勉強を始めた時にまず何をしたかと言うと「仕事が終わって帰ってきてから、机に1時間向かうという筋肉をつける」ということです。
勉強って机に向かうという筋肉を使う作業と、そして実際に勉強をするという頭を使う作業の2種類の作業が重なっているんですよ。
なのでまずは机に向かう筋肉をつけることにしました。
具体的に何をしていたかと言うと、最初は『できるExcelグラフ』という本を使って、Excelの使い方を勉強していました。
前々から不安に思っていたExcelのグラフの作り方が学べたことと、そこまで頭を使わないおかげで楽々と1時間勉強することが出来ました。また、この本で勉強をし、それが業務に活きたことで
「勉強する」→「それが業務に活きる」→「勉強が楽しくなる」
というポジティブなサイクルを生み出すことが出来ました。
また勉強を始めた最初の頃は前半30分で脳に負荷がかかるプログラミングの勉強をして、後半30分はビジネス書を読む、みたいなこともしていました。
勉強する内容なんて個人の自由なので、まずは1時間机に向かう筋肉を作ることに集中しました。
物理的に時間が確保できていないと、勉強は難しい
机に1時間向かう筋肉をつけると同時に僕が取り組んだのは「物理的な勉強時間を確保する」ということです。
僕の仕事は残業が月平均で30時間前後。だいたい20時ぐらいに会社を出て21時前に家につくイメージ。
そこから風呂に入ってご飯を作って食べて、友達からのLINEに返事を返したりなどしていると23時ぐらいになってしまいます。とすると、そもそも確保できる勉強時間が1時間しかありません。
じゃあこの1時間フルで勉強できるかと言うと、やはり仕事で疲れているのでできませんよね。心が休まる時間がないので、翌日の仕事に影響が出てしまいます。だとすると可能な限り余暇時間が生まれるようにしなくてはなりません。
そこで僕がとった行動というのが「可能な限り家事に費やす時間を減らす」ということです。
日常のちょっとした無駄時間をそれこそ数秒単位で削っていく。
例えば、大きいところで言うと食器洗い機の導入。
僕は基本的に毎日自炊するので当然皿洗いも発生します。となると食器洗い機を導入すれば皿洗い1日15分 × 週7日 × 月4週 = 7時間半もの時間を節約できてしまうのです。
他にも今まで僕の家にはトートバッグが一つしかなくて、ジムに行くときにはそこに着替えを入れて、買い物に行くときは一旦ジムの用具を出して・・・ ということをしていました。
しかしこの動作、無駄ですよね。
ということでもう一つトートバッグを買うことで、ジム用と買い物用に分けました。そうすることでいちいち中身を入れ替える時間を節約することが出来ました。
小さいところで言えば
- 靴下は全部同じものに揃えることで、洗濯物をしまう時に無駄に組み合わせに悩まない
- ご飯は一気に8合炊いて冷凍することで、炊飯の手間を減らす
- 作業机の近くに3段の 3段のキッチンラックワゴンを配備し、必要なものはそこにすべて集約することでいちいち物を取りに行く時間をなくす
- 衣類乾燥除湿機を導入し、洗濯機の上に突っ張り棒を設置することで、いちいちベランダまで干しに行く手間を省く
などなど。
数十秒単位の無駄な動作を可能な限り省いていくことで、勉強する時間を確保していきます。(正直、今僕の家では無駄な動作を省きに省いた結果、料理ぐらいしかすることがなくてなんだか寂しい感じになってます)
「やればできるんだ」という感覚を大切にする
僕はこの1年、「やればできるんだ」という感覚を非常に大切にしました。
Studyplusというアプリで記録を取ったのもそうですが、ブログで自分の勉強記録を明確に残すことで「初めは無理だと言っていたものでも、時間をかければ必ずできるようになる」という感覚が深く刻まれました。
この感覚が身につくと新しい単元に入っても「前も初めは無理だ無理だって言ってたけど、結局できた。まぁ、今回もなんとかなるでしょ!」と思えるようになります。
人は良いことも悪いことも忘れてしまいます。
せっかく苦労して乗り越えたことも、その感覚を忘れてしまったら非常にもったいない。ブログでなくても何かしらの形で記録にとっておくと後で感覚を思い出すのに大いに役立ちます。記録を取りましょう。
雑な計画表を作ろう
僕はこのブログでもよく勉強計画表を公開しています。
↑はSPIの勉強のときのものですが、この計画表自体はExcelを使ってものの5分程度でササッと作ってしまっています。
僕の場合はブログで公開するというのもあって人に見せるようにある程度は本気で作っていますが、自分だけで使うときはもっと雑でいいです。だいたいどれぐらいの量をいつまでにやらないといけないか把握したいだけなので。
あくまで雑に、ゆるくすること。
1日1時間だけど、やるならちゃんと時間を測ってキッチリやろう
僕は勉強をする際には必ずキッチンタイマーを横において、時間を測りながらやっています。基本的には1コマ30分 × 2セット。疲れている時は1コマ15分 × 4セットにしたりします。
開始する時は必ず最初に1コマでどこまで進めたいか or 進められそうか決めます。最初に分量を決めておくことでそれをこなしたときの達成感を味わいます。
こういう小さい小さい成功体験を集めていきます。
音楽聴きなが勉強したって、途中でスマホ触ったっていいじゃん
勉強するとなると最初から最後まで集中していないといけないイメージがありますが、必ずしもその必要はないと僕は考えます。
僕は勉強をする時はだいたい音楽をかけています。最近ですと「lo-fi hiphop」と呼ばれるメロウな音楽や「Electric Swing」と呼ばれるジャズの一種をYouTubeで再生して、それを聞こえるか聞こえないかの音量で流しています。
またどうしても集中が切れてしまう時は途中でチラッとスマホを見たりもしています。
勉強法について世の中では「勉強中に音楽は流してはいけない!」だとか「勉強中にスマホを触るのは厳禁!」などといった言説が流布していますが、効率よく勉強をするための方法に囚われて、逆に勉強ができなくなってしまったら本末転倒なのですよ。
だからどれだけ進度が遅くなろうとも、自分の中で1秒でも1ミリでも勉強が進む方法があるなら、それを採用する。全くやらないよりかは、間違った方法でも今いるラインより前に進むのであればオッケーとします。
1年黙々と勉強するのは、やっぱりツライ
2018年度はひたすら勉強すると誓って、友達の遊びの誘いもすべて断っていたため、楽しいことが本当にありませんでした。
基本的に仕事が終わったそのまま直帰。家で勉強するかジムに行くか。ひたすらこの繰り返しです。2018年度で楽しかったことは2回ほど異業種交流会に参加したことだけですかね。
「ずっと勉強から逃げてきた自分を変えたい」ということで自ら勉強を始めたわけですが「なんで俺はこんなに苦労しなければならないんだ」と夜中に一人で涙することもありました。まぁ突き詰めて考えると自分が学生時代に勉強を全くしなかったのが悪いんですけどね。すべては身から出た錆であるがゆえにやり場のない怒りが生まれ、よくひとりで牛角などに行って脂っこいものを食べることでストレスを解消していました。
勉強 × ブログ × 筋トレという組み合わせの良さ
勉強を始めると同時にブログと筋トレも始めたのですが、偶然ながら本当に良い組み合わせだなと感じています。
ブログに勉強記録を上げることでモチベーションの維持にもなりますし、なにか行き詰まった時に自分の思いを文章にすることで気持ちがスッキリします。特に自分の書いた勉強記録がそれなりに読まれると「勉強を続けて記録を上げなくちゃ」という気分にもなります。
また筋トレも気分が落ち込んだ時に重いものを本気で上げたり下げたりしていると、自然と爽快な気分になるんですよね。もし僕が筋トレをしていなかったら今頃メンタルを病んでいたと思います。
最後に
1年真剣に勉強してみて思ったことは、素直に「勉強って楽しいものなんだな」ということです。
今まで勉強というと基本的に「苦しいもの」「嫌なもの」という扱いですが、こうやって社会人になって自分の好きな領域を勉強していくと世界が広がるんですよね。
組み込みの勉強をしたことで家電製品が動くメカニズムが分かってきたし、Web系言語の勉強をすることでWebページを見ただけで動作の仕組みも見当がつくようになった。ブログを書き続けたおかげで自分の思っていることを素直に表現できるようになり、筋トレも長年コンプレックスに感じていた自分の細い体を改善できています。
とはいえ冒頭にも書きましたが、数字としてバシッと出せる成果が出ていないことに焦りを感じることもありますが、概ね楽しく勉強できています。
本格的な勉強開始の2年目は「成果を出す!」というところにフォーカスして、これからも継続していきます。
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